株式会社セールスエンジ

「設備の未来(あした)をささえる」
冷却塔トラブル改善プロ

蒸気ジャケットが腐食して穴があく

こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。

乾燥機(ドライヤー)の蒸気ジャケットに穴があき困っている」とのお問い合わせを頂きました。

まだ、設置されてから数年しか経っておらず、機械メーカーさんにご相談されたのですが「溶接箇所の施工不良」との回答だったそうです。

すぐに現地へ伺いし設備を拝見すると、乾燥機の回りを蒸気ジャットで覆われており、内部の破損状況を見る事ができません。

ジャケットから蒸気が凝縮し排出されるドレン(復水)の排出口を確認すると、排水ピットが錆(さび)で赤茶色になっていました。

「ジャケット内が、かなり錆びていますね」

聞けば、工場内の至る所で蒸気系統に穴あきが起こっていました。

蒸気ドレン水を採水し水質分析を行うと、pHが低く酸性化した水質でした。ボイラ水より発生する炭酸ガスや溶存酸素が影響し、蒸気ドレン水のpHを低下させ腐食が起こります。pHを中和する復水処理剤の成分も検出されていない事から、水処理に問題がある事が判明しました。

小形貫流ボイラ―の普及により、伝熱面積30㎡以下ではボイラ技士の資格が不要です。そのため、ボイラー取扱者が水の管理に係わらない現場が増えています。こちらのお客様でも、ボイラー業者さんにお任せでしたので水の管理が不十分でした。業者側も薬剤さえ入れていれば、問題ないと思われており水質分析も行われていませんでした。

餅屋は餅屋です。ボイラー業者さんは、機械の知識はあっても水処理の知識は、あまり持たれていないようです。管内のスケール付着も見られる事から、ボイラ水と復水系を同時に保護する薬剤への切替と、月々の水質管理をご提案しました。

蒸気ジャケットの穴あきも無くなり、設備延命と安定した生産に繋がれば幸いです。

蒸気配管腐食

ボイラー蒸気配管の腐食でお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。