REASON WHY WATER TREATMENT IS NECESSARY

冷却塔の水処理が必要な理由

冷却塔の仕組み

冷却塔は空気を吸い込み、風で水を冷やします。
その過程で、空気中の土や埃といった
さまざまな不純物が水に溶け込みます。
また、水分が蒸発して濃縮するため、
不純物の濃度が高くなっていきます。
このように冷却水は、外気からの不純物の混入と、
濃縮を繰り返しながら設備を循環し続けています。
結果として不純物は増え続け、
それが原因となり障害が発生します。

腐食、スケール、スライム、レジオネラは
冷却水の4大障害と言われていて、
設備や冷却水が冷えなくなる(熱交換率の低下)、
配管や熱交換器の破損、健康被害、
冷却塔や生産ラインの緊急停止といった
さまざまなトラブルの原因となります。

薬剤の注入やブローの調整といった水質管理を
行うことで、
これらの障害の元を抑制し、
安定した水質を保つ事ができます。

冷却水のトラブル

腐 食

錆びたり、溶けたりすることです。
水、金属、酸素の三つの要素が揃うと
腐食は必ず起こります。

進行の度合いは水質や材質が大きく影響します。
腐食が進むと配管や熱交換器に
穴あきや割れが生じます。
一度腐食してしまうと
元には戻せないので予防が重要です。

スケール

冷却水が濃縮してカルシウムやマグネシウム、
シリカなどが水に溶ける限界を超え
析出したものがスケールです。
熱交換器に付着すると熱交換率が低下します。
配管内に蓄積すると、配管が閉塞し流量の低下や
詰まりなどのトラブルにつながります。

また、
放置するとスケールの下で腐食を引き起こします。

スライム

スライムとは、細菌、かび、藻類などの
微生物と泥などが混り、
かたまりになったもので粘着性があります。
冷却水は、30〜40℃の温度で
活発に活動する微生物にとって繁殖に適した環境です。
冷却塔は外気を取り込むため、
冷却水中の酸素や栄養源が豊富で、
スライムが増殖する原因となります。
熱交換率の低下や配管の詰まりなどの
トラブルを起こします。
スライムの下で腐食を引き起こしたり、
レジオネラ属菌の温床になります。

レジオネラ

レジオネラ属菌とは自然界に生息する菌です。
冷却水の中にも存在していて、
他の微生物と同じように条件が整えば大量増殖につながります。
増殖した菌がエアロゾル(霧状)となり
空気中に飛散すれば、
レジオネラ感染症を引き起こします。

防止するためにも、
増殖させない水質管理が求められます。

水質管理をしなかった場合のトラブル事例

  • CASE01

    スケールで配管が閉塞

    何年もの間、水質管理を怠ったことで、
    配管内でスケールが層になって重なり、内部が狭くなった。
    冷却水の流量が減り、冷却能力が低下。
    配管の取り替えか、
    薬剤による化学洗浄が必要となり、結果的にコストがかかることに。

  • CASE02

    藻やスライムが詰まる

    冷却塔の散水管やストレーナーに藻やスライムがつまり、
    冷却水の流量が減り冷却能力が低下。
    清掃のために冷却塔の運転を停止するため、
    工場内の設備機械を止める必要があり、生産に影響が出た。

  • CASE03

    腐食による配管の穴あき

    密閉式冷却塔の配管。10年間水質管理を行わなかった結果、
    いつ穴があいてもおかしくない状態に。
    稼働したら停止できない重要設備につけられているため、
    冷却塔を停止して修理ができなかった。

  • CASE04

    スケール、スライムで熱交換率低下

    冷却塔の充填材にスケールやスライムが付着すると、
    風の通りが悪くなり、冷却水が冷えなくなる。
    設備機械の温度が上昇し、緊急停止につながることも。
    また、充填材の目詰まりによって、冷却ファンが過負荷になった。

  • CASE05

    熱交換器が腐食し、破損

    熱交換器は腐食しやすく、
    特に開放系冷却水は酸素を多く含むため腐食に注意が必要。
    熱交換器のチューブは薄いため、
    腐食が起こると穴があき、破損しやすい。
    スケールやスライムが数ミリ付着しただけで、熱交換率は低下。