インバーターチラーの冷却水が詰まって設備が緊急停止
こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。
「インバーターチラーの循環冷却水が流れずに困っているんです」とのご相談を頂きました。
設備の冷却水温度を安定させる場合、クーリングタワーでは無くインバーターチラーを使用されている事があります。
チラーの冷却水配管の中から、スケールがいっぱい出てきました。
スケールと言われたので、カルシウムかシリカと思いきや、鉄配管のサビでした。
配管内の錆が、熱交換器やストレーナに詰まり冷却水が流れなくなり、その影響で、熱処理の電気炉が温度上昇し緊急停止を繰り返していました。
密閉されたチラー冷却水の系統では、水の蒸発が少ないためほとんど濃縮はせず、スケール障害で冷却水配管や熱交換器が詰まるトラブルは起こらないのですが、その代わりに、溶存酸素や塩化物イオンの影響で機器や配管の腐食が問題となります。
腐食の対策として、亜硝酸系の水処理薬剤で鉄の表面に強力な不動態被膜をつくる防食剤をご提案いたしました。
一度、錆びた配管は元には戻りませんが、これ以上の腐食は防ぐ事ができます。
今後は、月一回、冷却水の分析を行い水質管理でトラブルを防止いたします。