- 2016年10月11日
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- 冷却塔ファンクラブ
粉体袋詰め真空チャンバー式脱気装置のご紹介
こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。
フワフワの粉体を袋詰めする際の脱気について、改善例をご紹介いたします。
かさ密度が高い粉体を、袋に充填すると空気を含んでパンパンに膨れ、体積が大きくなります。重量は軽くても体積が大きいと、余計な輸送コストが掛かります。
そのため、粉が漏れないように袋を押しつぶしながら、出口から少しずつ空気を抜かれ脱気されていました。空気が抜けるのに時間が掛かり、漏れ出た粉が舞って作業環境も良くありませんでした。
お客さんより「袋から空気だけを簡単に抜くことができないですか?」と相談を受けました。
袋に詰められた粉体は、計量されているため、袋の外に漏れると重量が変わってしまいます。どうにかして、袋の中の粉を「まったく」外に漏らさない方法が無いかと考えていました。色んな真空包装機メーカーを探してみても、なかなかいい機械が見つかりません。
しょうがないな、無ければ作るしかないか・・・
試行錯誤を繰り返しながら、できた装置がこちらです。粉体専用の真空チャンバー式袋詰め脱気装置です。
数分で袋の中から空気が脱気されて、かさ比重は半分になりました。
粉もギュウギュウにしっかりと締まっており、粉漏れもほとんどありませんでした。
真空チャンバー式脱気装置の作り方
構成
- 真空圧力容器
袋に充填された粉体を入れる容器です。容器内を真空にするため、負圧に耐えれる構造とします。 - 真空ポンプ
真空圧力容器内の空気を抜くための真空ポンプです。排気時間に応じて、機種の選定を行います。 - 開閉バルブ
容器内に空気を入れる際の開閉バルブです。真空圧力容器内が、真空になったらバルブを開いて、大気圧に開放します。
脱気操作の流れ
- 袋詰めされた粉体を、袋ごと真空圧力容器に入れます。
この際に、袋の中の空気が抜けるように、少しだけ開いておきます。開きすぎると粉体が噴出しますし、閉じてしまうと空気が抜けなくなりますので調整が必要です。
ストローや小径のパイプを袋の口に差し込んでおくと、空気が抜けやすくなります。ただし、粉体に埋まってしまうとストローから粉が噴出します。 - 真空圧力容器のふたを閉じ密閉させます。
負圧に耐えれる構造とします。真空ポンプの能力応じた耐圧が必要となります。 - 真空ポンプを稼働させ、真空圧力容器内の空気を排気させます。
真空ポンプの排気量が多すぎると、袋の中の粉体も空気と一緒に排気されるので、少しづつ空気が抜ける程度の機種を選定します。 - 真空圧力容器内が真空状態になったら、開閉バルブを開け大気圧に開放します。
大気圧に開放されると、袋の中の空気が無くなり脱気されます。 - 真空圧力容器のふたを開けて、袋詰めされた粉体を取り出します。
袋の口を開いたままにしていると粉に空気が入り袋が膨らむため、素早く袋の口を閉じて脱気は完了です。
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