角形冷却塔(クーリングタワー)の上部から水が溢れる原因
こんにちは、「冷却塔トラブル改善プロ」の杉山です。
角形冷却塔(クーリングタワー)の上部より、水が溢れていることがありませんか?
冷却塔の周囲は、水浸しの状態で藻やコケが生えて滑りやすく危険です。
なぜ、冷却塔の上部から水が溢れてくるのかをご説明いたします。
冷却塔の上部には、”散水槽”という冷却水を充填材へシャワー状に降らせる、ジョウロのような水槽があります。
上部散水槽の小さな穴が、目詰まりすると水が流れなくなり、水が溢れてきます。
その水が冷却塔の横をつたって外へと流れ、周囲が水浸しになります。
上部散水槽が目詰まりする原因は、下記のによるものです。
- カルシウムやマグネシウム、シリカなどが析出した、スケール屑
- 配管が腐食によって剥がれてきた、サビの屑
- 藻の繁殖によるヘドロ
下の写真は、循環ラインより流れてきた、スケール屑です。これが、散水槽の穴に詰まり水が流れなくなっていました。
散水槽が詰まると充填材に水が掛かりませんので、水を冷やせなくなり水温が上昇します。
水が溢れている場合は、散水槽に詰まったスケール屑を取り除いてやるとスムーズに散水され、溢れや水漏れも解消されます。
こうしたトラブルを解消するには、冷却塔(クーリングタワー)の水質管理を行い、水処理薬剤によるスケール防止・藻の繁殖をおさえる除菌が効果的です。
冷却水が溢れてお困りでしたら、お気軽にご相談ください。
Youtubeでも冷却塔の上部散水槽の役割について、解説しています。