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冷却塔トラブル改善プロ

冷却塔(クーリングタワー)の濃縮倍数とは

こんにちは、「冷却塔トラブル改善プロ」の杉山です。

今回は、冷却塔の濃縮倍数についてご説明します。

冷却塔の水質を管理でブローダウン量や水処理剤の添加量を計算するのに、濃縮倍率が必要となります。

冷却塔(クーリングタワー)は、水温が上昇した冷却水を蒸発させて気化熱によって水温を下げ、再び循環させています。冷却水が蒸発を繰り返し循環していると、徐々に水に含まれた不純物の濃度高くなっていきます。不純物の濃度が高くなることを、「水の濃縮」と呼びます。

濃縮倍率は、濃縮された冷却水の不純物濃度を、補給される水の不純物濃度で割った値です。

濃縮倍率

冷却水を管理する上で水に含まれる不純物とは、カルシウム、マグネシウム、シリカ、塩化物などのことを言います。これらの不純物は濃度が高まると、スケール障害や腐食障害を引き起こすため、濃縮倍率を決めて水質管理を行う必要があります。

シリカの濃度が高いと、カルシウムやマグネシウムと結合し硬質のスケールを形成するため、シリカの値をもとに濃縮倍率を決定したりします。カルシウムの値が高い水質では、カルシウムが濃縮倍率を決める値となります。

濃縮倍率を計算にするには、水質分析を行ないどのような不純物が含まれているのかを知る必要があります。

Youtubeでも濃縮倍率について解説しています。