コンベヤ据付工事のSV(スーパーバイザー)
こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。
暑くもなく寒くもなく現場工事には、とてもいい季節。お客さんの工場にコンベヤの据付工事に行ってきました。
今回は、設置するのにメーカーさんへSV(スーパーバイザー)の派遣をお願いしました。
ご注文を頂いたのは、ちょうど1年ほど前。
それから、お客さんの製造が忙しくコンベヤを納入させて頂いたものの据付工事は半年間、延期になってました。忙しいって事はいい事です。
当時メーカーさんの営業担当者は、私ととても気の合う営業マンでよく現場工事や営業を共にしましたが半年前転勤となり、据付工事は別の営業担当者へと引き継がれ、なんだか右腕を失った気持ちでした。引き継いだのは、まだ経験の浅い営業マン、正直言って力不足(´д`)使いもんにならん...
10月に入りようやくコンベヤの据付工事ができるようになったので、SV(据付工事の指導員)の派遣を依頼することに。引き継いだ営業マンは、売り上げは前任者で終わっており、SV費用の出処が無い状態でした。メーカー工場の人間が出張で呼ぶには、費用が掛かりますので営業側で負担することになります。
とは言っても納入時の契約にはSV派遣費用は含まれており、こちらはすでに支払いも済んでいます。SVの依頼に対して、後任営業マンの何かはっきりしない返事に、かなりイライラしてました。
後任営業マン『工場からの予算が無いので、据付に前任の担当者を呼んでもいいですか?』
後任者は、すでに転勤になっており、その前任者を呼ぶつもりか?転勤になっているのに、これる訳がなかろうもん?
この仕事は、自分の仕事だと言う事が判っていないようです。
後任営業マン『前任者は、日程が合わず忙しいのでこれませんので、自分でいいですか?』
私『お前がSVできるのか?据付を失敗したらその責任は全部お前が取れ!!!』
前任者からも甘えんなっって断られ、自分からも怒られ、完全に板挟み状態です。
予算があろうがなかろうが、やらなければいけないのであれば、手出しであっても工場から人を呼ばなければいけません。
工事が近くなって、連絡がありました。
後任営業マン『自分とは別の人を連れて伺いますので、日程を教えてください』
おっ、ようやくお金の件は腹をくくったな。
私『台風の影響で、工程に遅れが出ているので、土日の工事になるかもしれん』
後任営業マン『できれば、平日でお願いします』
私『はぁー〜!お前の都合で工事をやれってか?工事日程を決めるのはお客さんやろうだい!ふざけんな!今週の土曜日で決定だ!』
後任営業マン『土曜日でしたら、自分だけしかこれません』(涙)
工事日程が決まらずにいたので、直前にメーカーさんの工場から人を呼ぶことは、難しいと始めから判っていました。それでいいんです。メーカーの人間なので営業マンであろうと据付の指導くらいできずにどげんするかい!
据付指導に何か問題があったら、うちが責任取るつもりでいました、初めてでも新米にやらせようと思っていました。
現場に入ると工場の人間や先輩に色々と据付の仕方について、習って来ていたようです。
それでも、工場のプラントに携わり工事を経験するのは初めてで、かなりビビり気味です。
とは言っても、SVの仕事は据付状態を確認するのが仕事で、実際に設置工事をするのはプロの工事業者さんです。
一日がかりで、高さ20mのバケットコンベヤの設置が終わり、これからがSVの仕事の始まりです。
私『よし、芯出しをやろうか』
後任営業マン『はっ、はい』ドキドキ、ドキドキ
かなり緊張している様子です。メジャーで測定する手元が震えています。
私『おい、何んか寸法がおかしいぞ!』
後任営業マン『あっ、すいません。測り間違っていました』
おいおい!
私『10mm北側へ移動、西へ5mm…はいOK』
芯出し結果を測定し、SVの仕事は完了です。
私『はい終了。お疲れさん』
後任営業マン『本日は、いい経験をさせて頂き、ありがとうございました』
据付人員の予算が無い、据付工事をしたことが無い、土曜日は仕事しない、そんなことはお客さんには関係のない事。始めに言っていました。お前はメーカーとしてずいぶん胡坐を掻いている。お客さんの事を思い、お客さんの為に仕事をしないと、注文なんてもらえんぞと。
関東、関西のメーカーや商社の営業は、現場工事が絡むコンベヤの大口注文であっても、お客さんから注文もらうだけで後は製品を送り付けるだけで右から左だとよく耳にします。九州では、そんなネクタイを締めた洒落た営業は通用しません。お客さんと共に汗を流す、困った事は共有する。そうでなければ九州では営業が成り立ちません。コンベヤや機械の販売は、据付て無事に運転するまでが仕事です。
後任の営業マンくんも多くの気づきをえてくれた気がします。