商社の役割ってなに?
商社の役割って何でしょうか?
うちは、プラント系の機械商社であり、自社で製品開発も行っています。
もともと商社でありながら、売りっ放しにする事が嫌いな性格です。
機械の納入にしても打合せから納入まで、全部自分で行わなければ気がすみません。
15年ほど前、サラリーマンで商社勤めの時代に先輩が「売った後は一切振り向くな」と言われました。
商社らしい言葉だなと当時から思っていて、とても嫌いでした。
その頃から、よし俺は「売った製品とは一生付き合う」と心に決めていました。
納入前の打ち合わせ、機器の搬入、納入後のクレームまで一貫して自分で対応します。
当然、メーカーさんと打合せを行いながらですが、メーカーさんが即対応出来ない事は、全て当社が行います。
トラブルの対応は、夜間土日関係ありません。お客様が困った時はいつでも連絡をどうぞ。
いつしか、お客様からはメーカー商社と呼ばれ始めていました。
現在は、商品開発を行い自らメーカーとして販売を行っています。
そこから見えるこの業界の景色は、実に顧客のニーズに答えるだけの「御用聞き商社」が多い事が見受けられます。
商社として商品知識が非常に乏しく、お客さんと向き合った商売を行っていない様に感じます。
ただ、右から左へと伝えるだけで利益を稼ぐ、ある意味良く出来たビジネスモデルだと思います。
しかし、そんな売り方で本当にお客様より信頼を得ることができますか?
これからの商社は必要とされるニーズ「必要=足りないもの」を提供するのではなく、商社自らが顧客のウォンツ「欲求=あったら良いもの」を引き出し、それを高付加価値として提供していくことが存在価値になり、業界で生き残って行く術では無いでしょうか。