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冷却塔を守る!ボールタップの仕組みとトラブル防止法

冷却塔(クーリングタワー)での重要な役割を担うボールタップの仕組みと、そのメンテナンスについてご紹介します。冷却水の安定供給を確保するために、ぜひお読みください。

ボールタップの仕組み

冷却塔におけるボールタップは、冷却水の給水と止水を自動で調整する重要な部品です。ボールタップの構造は以下のようになっています。

  • ポリ玉(浮きボール):空気の入ったボールが水面に浮かびます。
  • 弁(バルブ):水位が下がると弁が開き、給水が開始されます。水位が上がると弁が閉じて給水が停止します。

この自動給水システムにより、冷却塔の水位は常に一定に保たれます。運転中に蒸発する冷却水を補給する役割を果たし、他にも受水槽や消火用補給水槽などに広く利用されています。

金網ストレーナーの役割

ボールタップには、ゴミやサビ屑などを補足するためのストレーナ(金網)が取り付けられています。これにより、補給水に含まれる異物をフィルタリングし、冷却塔の水質を保つことができます。

ストレーナーのメンテナンス

ストレーナーが詰まると以下のような問題が発生します。

  • 給水停止:金網が詰まると水が供給されなくなり、冷却塔の水位が低下します。
  • 循環不良:水位低下によって循環ポンプがエア噛みを起こし、冷却水の循環が不良になります。
  • 効率低下と損傷:これにより、設備の効率が低下し、損傷を引き起こす可能性があります。

トラブル防止策

トラブルを未然に防ぐためには、以下の対策が有効です。

  • 定期的な清掃:ストレーナを定期的に点検し、ゴミやサビ屑を取り除く。
  • ストレーナの取り外し:詰まりが頻発する場合、ストレーナを取り外すことも一つの方法です。ただし、取り外し後も定期的な水質チェックを忘れないようにしましょう。

動画で解説

YouTubeの動画でボールタップを分解して仕組みを解説していますので、ぜひご視聴ください。

まとめ

冷却塔の安定した運転を維持するためには、ボールタップとストレーナの適切なメンテナンスが不可欠です。自動給水の仕組みを理解し、定期的な点検と清掃を行うことで、トラブルを防ぎ、設備の効率を高めることができます。

冷却塔のボールタップに関する知識をしっかりと身につけ、適切なメンテナンスを実施して、長期的な設備の安定稼働を目指しましょう。