水処理でシリカスケールを防ぐ方法
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、冷却塔(クーリングタワー)の水処理で重要な、シリカ(シリコンの酸化物)がスケール(堆積物)を引き起こすかどうかについてご説明します。水質管理に関心のある方は、ぜひ最後までご一読ください。
シリカ含有量とその影響
地層とシリカの関係
多くの地層にはシリカが含まれており、水質分析を行うとシリカの値が非常に高い地域が多いことがわかります。これは、火山噴火によってシリカが地層に積もったことが原因です。シリカ自体はガラスの原材料であり、スケールを形成すると非常に硬い堆積物が生成されるため、水処理には特に注意が必要です。
シリカ単体ではスケールを形成しない
重要な点として、シリカ単体ではスケールを形成しないことが挙げられます。シリカが他の物質と結びつくことで初めてスケールが形成されるのです。最近の例として、亜鉛とシリカが結合してスケールを形成するケースが紹介されました。亜鉛は工場の配管内から溶け出し、シリカと結びついてスケールを作ることがあります。
シリカスケールの防止方法
ボイラーでのシリカスケール対策
ボイラーでも同様の問題が発生し、スケール障害を防ぐために軟水装置が使用されます。この装置はカルシウムとマグネシウムを除去しますが、シリカは残ります。しかし、シリカ単体では沈殿しないため、軟水装置でマグネシウムを除去することでシリカスケールを防ぐことが可能です。
冷却水でのシリカスケール対策
冷却水の場合も同様に、シリカと他の物質が結びついてスケールが形成されます。シリカスケールを防ぐためには、軟水装置を導入することが有効ですが、設置にはコストがかかるため、すべての企業が導入できるわけではありません。
動画で解説
YouTubeの動画では、シリカスケールの防止方法について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。
まとめ
シリカは水質において重要な課題であり、適切な対策を講じることでスケールの形成を防ぐことが可能です。シリカスケールでお困りの場合は、ぜひお問い合わせください。訪問対応が可能です。
ご一読くださりありがとうございました。