価格競争の波に飲まれないために

不景気になると、さまざまな手を打つ会社が増えます。昨年の秋頃から、価格を理由に失注することが目立ち始めました。営業マンが必死なのはわかりますが、不景気の時だけの安売りが長期的に良い結果を生むとは思えません。

他社が価格でうちのエリアに入り込んでくるときは、その事業から撤退するタイミングだと考えています。価格を優先するお客さんが増える市場では、商品やサービスそのものの価値よりも価格が選ばれるからです。同じ性能なら安い方がいい、というのは当然のこと。しかし、それが続く市場は、うちにとっての終わりを意味します。

価格競争に巻き込まれるよりも、売る前の丁寧な打ち合わせや売った後のアフターフォローに力を入れる。それが、うちの信念です。お客さんにとって必要不可欠な存在になることこそ、会社の本来の在り方だと信じています。

「あなたの会社から買いたい」「あなたの会社じゃないとダメだ」と言ってもらえるような関係性を築きたい。そのためには、価格優先の市場ではなく、本質を求めるお客さんとの繋がりを大切にしていきたいと思います。

価格だけが評価基準となる場所からは、潔く身を引く。それもまた、長く信頼される会社を目指すための重要な選択だと考えています。