株式会社セールスエンジ

「設備の未来(あした)をささえる」
冷却塔トラブル改善プロ

価格ではなく価値を売る――営業の本質を再確認した出来事

新規営業をしていたところ、偶然にも取引メーカーさんが納めていた製品が、他メーカーに乗り換えられている案件に遭遇しました。お客様にお話を伺うと、どうやら現在使用している製品に不具合があり、困っているご様子。しかし、その不具合が原因で、工場の操業に大きな影響を及ぼしかねない問題へと発展しそうな気配がありました。

詳しく調査を進めると、不具合の原因が明らかになりました。他メーカーが納めていた製品は、お客様が本当に求めていた要件を満たしていなかったのです。おそらく、コスト削減のために仕様を下げ、安売りされたのではないかと推測できます。売り手としては価格競争に勝ったつもりでも、結果的にお客様にとっては必要な機能を満たしていない製品となってしまっていたわけです。

この状況を見て、改めて「ドリルを買いに来た人が欲しいのは、ドリルではなく穴である」というマーケティングの格言を思い出しました。お客様が求めているのは「製品」ではなく、それによって実現できる「価値」です。ただ安いからといって、要件を満たさない製品を導入してしまうと、結局はお客様の利益になりません。

今回の案件では、しっかりとお客様のニーズを理解し、最適な提案を行うことで、メーカーさんのリベンジを果たすことができました。そして驚いたことに、価格の提示をしないまま契約が決まってしまいました。これは、お客様が「価格」ではなく「価値」を買ってくださった証拠かもしれません。

営業の現場では、価格競争に陥ることも多いですが、本当に大切なのは、お客様が求める「価値」を理解し、提案すること。改めてその大切さを実感する出来事でした。これからも、ただ売るのではなく、お客様の課題を解決する営業を心がけていきます。

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