製造業の人材定着問題と社長の役割とは?
「杉山くん、また、うちの従業員が数人辞めたよ…」
最近、こうした話を耳にすることが増えました。製造業では、若者の定着率が低く、どの企業も人材不足に悩んでいます。特に地方では、転職先の選択肢も限られているはずなのに、辞めてしまうのが現状です。
「給料が安くて、キツいんじゃ誰だって続かんよ」
確かに、仕事がキツいのに給料が低ければ、続けようとは思えません。従業員が正当な対価を求めるのは当然のことです。企業としても、仕事の単価を上げられれば、会社の利益が増え、給料を上げることも可能になります。
しかし、単価を上げるのは容易ではありません。 他社との差別化を図るために技術力を高めたり、納期対応を改善したりする必要がありますが、これには時間がかかります。
そこで、一つの解決策として考えられるのが、仕事の効率を上げることによるコスト削減 です。
仕事の流れを改善することで効率UP
工場内を見渡してみると、社長だけが忙しく動き回り、従業員が手持ち無沙汰になっている光景をよく目にします。これは、どこかで仕事の流れが滞っているからです。こうした状況を「ボトルネック」といいます。
特に、職人社長がすべてを抱え込んでしまうケース は、製造業ではよくある話です。
- 設計
- 製造
- 材料手配
- 現場監督
- 仕事の割り振り
これらをすべて社長が担当し、夜中まで働いて、休みの日も働いて、それでも仕事が回らない…。結果的に、従業員は指示待ちの時間が増え、納期の遅れを取り戻すために残業が発生。キツい労働環境が生まれ、辞めてしまうという悪循環に陥ります。
社長がやるべきことは、本当に「すべての仕事を抱えること」なのか?
社長がやるべき本当の仕事
社長にしかできない仕事とは何でしょう?
実は、「仕事の割り振り」こそ、社長の最も重要な役割 です。
- 会社全体の仕事を把握し、スケジュールを組む
- 従業員の待機時間や機械の空き時間をなくす
- 人手が足りない現場には適切に人員を配置する
- トラブル時にはフォローに回る
こうした「仕事の流れを整えること」こそが、社長の仕事なのです。
そして、最も大切なのは、従業員がやる気を持って働ける環境を作ること。
やる気があれば、仕事の効率は自然と上がります。仕事にやりがいを感じられれば、簡単には辞めません。
人が育たないと、会社は成長しません。
会社が成長しないと、従業員の給料は上がりません。
従業員が「一生この会社で働きたい」と思える環境を作ることが、会社の未来を左右するのではないでしょうか。