技術があっても売れない?情報発信の重要性を再確認
昨日、30年ほど前に大ヒット商品を開発した食品機械メーカーを訪問しました。かつては、食品機械の展示会に出展すれば飛ぶように売れていた時代があったそうです。ちょうど業界全体が機械導入の成長期だったんでしょうね。なんとも羨ましい時代です。
しかし最近では、機械の引き合いがめっきり減ってしまったとのこと。理由を聞くと、「時代のニーズが変わったのかもしれん」とのことでした。でも、「それに代わる新しい機械が登場したんですか?」と尋ねると、ライバルの機械メーカーも同じ構造の機械を今でも販売しているとのこと。
驚いたのは、このメーカーが何年も営業活動をしていないということでした。「営業すれば売れるんやろうけど、ホームページも持たんし、どうやって営業すればいいのかがわからん」とのこと。つまり、売れなくなったのは技術の問題ではなく、単に情報発信ができていないからではないか?と感じました。
町工場には、まだまだ知られていない素晴らしい技術が埋もれています。しかし、その技術を必要としているお客様に伝えなければ、どんなに優れた製品でも売れることはありません。「待ち工場」ではなく、自ら情報発信し、営業をすることが大切なのだと改めて感じました。営業活動やホームページを活用して、もっとお客様に知ってもらう努力をするだけで、状況は大きく変わるかもしれません。技術力があっても、それだけでは売れない。情報を伝えることの大切さを再認識した訪問でした。