価格競争には参加しない。価値ある仕事を提供するために

予算取りの段階から細かく打ち合わせを重ねてきたお引き合いを、最終的に発注段階で辞退しました。

今回のお話をいただいたきっかけは、従来の発注先への不満でした。「この仕事は、もうあそこには任せられない。セールスエンジでやってもらえませんか？」とご相談を受け、仕事の質、納期管理、対応の遅さなど、さまざまな不満が積み重なっての依頼だったはずです。

しかし、発注の段階になると「従来の発注先にも引き合いを出す必要がある」との話に。価格の査定を行うことは理解できますが、それでは結局、うちとしては従来の取引先との価格競争に巻き込まれることになります。

仮に受注できたとしても、価格を下げて取った仕事では「競合から仕事を横取りしただけ」と見られかねません。競合がどこであれ、後ろ指を指されてまで利益を上げるつもりはありません。

また、価格を下げながら納期を早め、さらに製品のクオリティを維持する。そんな全ての条件を完璧にクリアすることは、うちにはできません。

だからこそ、はっきりとお伝えしました。「価格を重視されるのであれば、従来の取引先にお願いしてください。うちはこの話、辞退させてもらいます。」

もし価格ではなく、品質や対応力といった別の価値を求められるなら、うちは全力で対応します。しかし、ただの値下げ競争に参加してまで他社を苦しめることは、私たちの目指す商売ではありません。

目指しているのは、価値ある仕事を提供すること。ただそれだけなんです。