売上の8割を手放してでも、本気で勝てる分野に絞った理由

いま、力を入れている冷却塔の水質管理事業。

実はこの事業、もともとは産業機械を幅広く扱う中の“ひとつ”として、冷却塔の販売も行っていたのがきっかけでした。

でも、納品後の運用や水処理のことでお客様が困っている姿を見て、「これは自分たちの強みが活かせる分野だ」と感じ、水処理を含めた冷却塔の保守管理を小さくスタートしたんです。

徐々にシフト、そしてコロナで一気に転換

はじめのうちは、産業機械の販売を続けながら、並行して冷却塔の仕事を進めていました。ところが、やればやるほど手応えを感じ、水処理や保守の仕事に深くのめり込んでいくように。

そして、コロナ禍をきっかけに事業環境が大きく変わり、思い切って産業機械の販売を一気に縮小。売上の8割を占めていた既存事業を手放し、冷却塔一本に振り切る決断をしました。

中途半端にやっても、中途半端な結果しか出ない。だからこそ、やるなら本気で絞り込む。事業もお客様も、ターゲットを明確にしたことで、業界の中でも存在感を持てるようになり、今では多くの相談をいただくようになりました。

現場経験も一気に積み上がり、利益率も当時の2.5倍へと伸びました。

あのとき、勇気を出して方向転換していなければ、今の会社はなかったかもしれません。やっぱり、ピンチのときこそチャンスがある。振り切る覚悟が、未来を変える。これは本当に実感しています。