スケールで詰まった配管の化学洗浄

こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。

 

スケールで配管が詰まってしまい冷却水が流れが悪いので、どうにかできませんか?

とのご相談を頂きました。冷却水の流れが悪く、機械の温度がかなり上昇しているとのことで、同じようなお悩みを抱えられている方も多いと思いますので、スケールの化学洗浄について詳しくご説明いたします。

 

配管のエルボ部分を外してみると、内部はスケールがびっしりと付着し詰まっています。

 

 

スケールは、流速が遅い個所や、水の滞留が起こる箇所で、よく固まりやすいんです。

 

 

スケール障害

スケールが付着する原因は、冷却水を入れ替えずに使い続けることで水が濃縮し、カルシウム、マグネシウム、シリカなど不純物の濃度が高くなり、過飽和状態になると水に溶けきれずスケール化します。水の濃縮について詳しくは、こちら

 

一度スケール化すると、ブラシなどで擦る程度では落ちません。スケールを落とす場合は、スケール専用の洗浄液を使って、化学的に反応させて洗浄を行います。

 

冷凍機、ボイラ、プレート式熱交換器、オイルクーラーなど、水を使用する機器では、スケールが付着することで、熱効率が低下し、設備トラブルやムダな電力の消費につながります。また、スケールが付着して冷却水が流れなくなると、機械は運転を停止しなければなりません。運転を再開するには、化学洗浄によって付着したスケールを除去する必要があります。

 

スケール障害は、日常的に水質管理を徹底すれば防げるのですが、なかなか難しいんですよね。

 

化学洗浄剤の種類

  • カルシウムスケール(硬度スケール)洗浄剤
    塩酸(Hcl)主体で濃度は10%以下(劇物の指定範囲外)の洗浄剤、カルシウム主体のスケールは比較的容易に溶解できます。洗浄後は、アルカリ剤で中和処理し産業廃棄物として処分します。

 

  • シリカスケール洗浄剤
    フッ化水素酸(HF)(毒物に該当)を添加した洗浄剤、シリカ主体のスケールは硬質なため塩酸などでは溶解できません。塩酸などの洗浄液に添加し使用します。洗浄後は、苛性ソーダで中和処理し産業廃棄物として処分します。

 

  • 有機物(スライム)主体のスケール洗浄剤
    過酸化水素(H2O2)(濃度35%※劇物に該当)の洗浄剤、濃度10%以下に希釈し使用します。細菌や藻などスライム類の繁殖を酸化分解します。過酸化水素の濃度が薄いものはオキシードル消毒液です。洗浄後は、過酸化酸素分解剤を添加し、残留過酸化水素を水と酸素に分解し無害化します。

 

 

スケール化学洗浄の準備

設備のどの部分に付着し詰まっているのかを調査します。配管や熱交換器、冷却水ジャケットの内部など、ファイバースコープなどを使いスケールがどこに付着しているのかを調べる必要があります。

ファイバースコープは、スマホに接続できる安価なものがあります。配管内を写真撮影できるので、とても便利ですよ。

 

スケールの成分分析

スケールの成分は、各地域の水質によって違います。

カルシウムやマグネシウムの多い水質や、シリカが多い水質かでスケールを溶解する洗浄液がことなります。スケールの成分分析によって、どの洗浄液が一番効果的かを調べる必要があります。

 

スケールの溶解テスト

スケールを洗浄液につけて、溶解し洗浄液の選定を行います。溶解の状況を見て、洗浄時間を決定します。洗浄時間が長すぎると、配管や設備の素材金属を腐食させてしまいますので、洗浄時間の見極めはとても重要です。

 

スケールが付着していない状態で、いつまでも洗浄していると、金属を腐食させてしまいます。

動画は、スケールを洗浄液につけて溶解テストを行っています。

 

 

洗浄作業の実施

  1. 対象機器の冷却水入口と出口の配管に洗浄用循環ポンプのホースを接続します。洗浄液の循環方向も同じ流れ方向で行います。
  2. 初めは、ポンプで水を循環させ流れるかを確認します。スケールで閉塞している場合、洗浄剤を循環させることができないので洗浄は不可です。少しでも水が流れる状態にする必要があります。詰まっていて水が流れない場合は、通常のIN側(給水)とOUT側(排水)に対して、OUT側から循環させます。逆方向から循環させることで堆積物の詰まりを排出できる場合があります。
  3. 洗浄剤を投入し、30分~数時間循環します。洗浄液と反応し循環水が濁り始めます。泡立ちが多い場合は、ポンプがエア噛みを起こすため消泡剤を投入します。
  4. 洗浄終了後、中和剤を入れて洗浄液を中和処理します。
  5. 排水しながら、きれいな水と入れ替え防錆剤を添加し、数分間循環させます。
  6. 洗浄廃液を、排水し産業廃棄物として回収します。
  7. 配管を復旧し、洗浄作業は終了です。

写真は、洗浄ポンプにホースを接続した状態です。

スケール除去洗浄

スケールで詰まっていた配管が洗浄後は、スッキリきれいに!

スケールで穴が狭くなっていても、洗浄液がわずかでも流れれば洗浄は可能です。

 

洗浄の対象機器

  • 吸収式冷温水機
  • ターボ冷凍機
  • ブライン冷凍機
  • 水冷式コンプレッサ
  • 水冷式チラー
  • プレート式熱交換器
  • シェル&チューブ熱交換器
  • オイルクーラー
  • 凝縮器
  • その他水循環冷却機器

まとめ

スケールが付着すると、簡単には除去できないことがおわかりになられたでしょうか。とくに、シリカスケールの障害は化学洗浄でも除去するのが困難です。スケール障害を引き起こさない為には、日頃の予防保全による水質管理がとても効果的です。

 

このような問題でお困りでしたら

  • スケールで配管が詰まって、水の流れが悪い
  • 熱交換器にスケールが付いて、設備が冷えない
  • 冷凍機やチラーが高圧カットで停止する

 

  • 冷却水が冷えずに、
    設備がしょっちゅう停止する…
  • 藻やヘドロが詰まって、
    冷却水が流れない…
  • うちの冷却水の水質は、
    排水しても大丈夫なんだろうか…
  • 冷却塔の充填材交換が
    高すぎて予算がない…

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