Vol.16 真空焼成炉の老朽化対策で薬注装置を導入したい

こんにちは、「冷却塔トラブル改善プロ」の杉山です。

 

真空焼成炉のスケールトラブルについて、改善事例をご紹介いたします。

 

お客様からの相談内容

真空焼成炉の老朽化が激しくて困っており、炉を新しく更新するのに合わせトラブルを改善して欲しいとのご相談をいただきました。

 

現場の状況

真空焼成炉を複数台保有されており、冷却塔(クーリングタワー)の冷却水で炉体のジャケットや電極などを冷やされていました。

 

一応、冷却塔に薬注装置は設置されており、水処理薬剤が添加されていました。

 

水処理薬品は、薬品商社様から取り寄せてもらい購入しお客様自身で水の管理をされていました。お客様は、水のことなどまったく分からず、ただ、冷却水に薬剤を添加しているだけの状態でした。

 

薬注装置

 

トラブルの原因

設置してある薬注ポンプの設定値から、どれくらいの薬剤を添加されているのか計算すると、冷却塔の規模からしても薬剤の注入量が明らかに少ない状態でした。

 

水処理薬剤は、ただ冷却水に添加すれば良いというものではなく、冷却水中で適切な薬剤濃度を維持する必要があります。あまりにも添加量が少なすぎて、水処理薬剤の効果がまったく出ていませんでした。

 

現状を知るために、水質を分析すると、水に含まれるシリカの値が70mg/Lも含まれており、とてもスケールに注意が必要な水質でした。水処理薬剤を使用しない場合のシリカ濃度の基準が50mg/Lなので、冷却水としては、そのままの状態で使用できないレベルの水質です。

 

九州は、火山地域のため地域によってはシリカを非常に多く含む水質がよく見られます。シリカスケールは硬質のためスケールの中でも最も注意が必要なんです。

 

水の入れ替えも行われておらず、冷却水が過剰濃縮の状態でシリカが原因のスケール障害が起きていました。

 

YouTubeで、シリカスケールについて解説していますので、ご視聴ください。

 

 

トラブル改善のご提案

冷却塔(クーリングタワー)に自動ブロー装置と、高濃度のシリカに対応した水処理薬剤の添加をご提案しました。

 

自動ブロー装置で、水の電気伝導率を測定し、濃縮が高くなると補給水の配管に取り付けられた自動バルブが開き、給水され水の入れ替えがおこなわれます。

 

自動ブロー装置

 

当社では、水質管理をご依頼いただいたお客様には、薬注装置を無料レンタルしておりますので、新たに薬注装置を設置しました。

 

冷却水管理装置

 

冷却水管理システムのフロー図は、以下の構成としました。

 

冷却塔の補給水ブロー配管フローシート

お客様ヘは、月に一度、定期訪問し冷却塔や水質管理装置に異常が無いか点検を行っています。冷却水は、毎月、水質分析を行い、分析結果をもとに水質に異常が無いかしっかりとチェックし最適な水質状態を保つようにしています。

点検作業が終わると、冷却塔点検報告書をメールでお送りしています。

当社が使用している点検表ペーパーレス化システムは、こちらになります→https://densica.com/

冷却塔点検報告書

 

お客様の声

「既設の炉のがジャケットから水漏れはするは、スケールで詰まるはで、老朽化が激しくて困っていました。ネットで検索してから問い合わせを入れると、すぐに来てもらえ、水のことにとても詳しいので頼もうと思ったのですが、ランニングコストが意外とかかるためためらっていました。それでも、真空焼成炉が長持ちすれば逆にコストダウンとなるため思い切って導入しました。今では、炉のトラブルがほとんどなくなり、操業が安定するようになり業務改善につながり非常に助かっています」

 

当社では、シリカスケールのトラブルについて、改善のご提案を行っています。シリカ対応の水処理薬剤の効果を検証するため、薬注装置のテスト機もご用意しております。テスト機で得た水質データをもとに、社内検討いただくことも可能です。冷却塔(クーリングタワー)のトラブル改善については、「冷却塔トラブル改善プロ」まで、お気軽にお問い合わせください。

 

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