株式会社セールスエンジ

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Vol.35 「ピットの水位が低下し設備が緊急停止」給水不良の原因を改善!

お客様からの相談内容

冷却塔(クーリングタワー)に併設された冷却水ピットの水位が低下し、レベル計の低水位異常で警報が出て設備が緊急停止し困っているとのご相談をいただきました。

トラブルの原因

冷却水ピットに給水するボールタップから出る水の量が少なく、冷却塔(クーリングタワー)の蒸発量に対して給水が追い付いていない状態でした。ボールタップの元バルブも「開」になっており、水は出るはずなのにチョロチョロしか水が出てきませんでした。

トラブル改善のご提案

ボールタップには、機種によってストレーナー(金網)が付いています。ストレーナーが異物やサビ屑などで目詰まりすると水が出なくなり、冷却塔への給水不良の原因となります。ストレーナーを掃除するか外すことでボールタップの給水量は回復します。

ボールタップストレーナー(金網)の外し方

ボールタップ上部をスパナで回すとキャップが外れます。中をのぞくとストレーナーが入っているのが見えます。奥に入り込んでいるので、ラジオペンチなど先が細い工具で取り出します。

取り外したストレーナーです。サビ屑で目詰まりしていました。

ストレーナーは、外した状態でキャップをもとの状態にはめます。

給水量は回復し、水位低下のトラブルは解消できました。

動画で解説

YouTubeの動画では、冷却塔の水位低下によるトラブルの原因について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。

まとめ

冷却塔(クーリングタワー)で使用するボールタップは、目詰まりすると給水不良となります。冷却水は、外気からのゴミや埃も入るため、多少のサビ屑が冷却水に混入しても問題ありません。給水不良による水位低下のトラブル防止として、ストレーナー(金網)は外すことをおすすめします。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「冷えない」「流れない」「詰まる」その時の不安を、すぐに解消できる存在でありたい。工場の安定稼働を陰で支える“縁の下の力持ち”として、冷却塔の管理に取り組んでいます。
このブログでは、専門的な内容をわかりやすく嚙み砕き、設備担当者の方がすぐに活かせるヒントを発信しています。
対応エリア:九州北部(福岡・熊本・佐賀・長崎・大分)

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