冷却塔の腐食問題を解決するために知っておきたい「ノックス(NOx)」の影響と対策
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、冷却塔(クーリングタワー)における腐食問題についてお話しします。特に、排気ガスの一種である「ノックス(NOx)」が腐食の原因となることをご存知でしょうか?冷却塔を長く安全に使用するために、この問題について理解を深め、適切な対策を取ることが重要です。
ノックス(NOx)とは何か?
まず、ノックス(NOx)について簡単に説明します。ノックスとは、窒素酸化物の総称で、工場の設備やボイラー、焼却施設などから発生する排気ガスの一種です。ノックスが大気中に放出されると、環境に悪影響を及ぼすだけでなく、冷却塔の水質にも影響を与える可能性があります。
ノックスが引き起こす冷却塔の腐食
ノックスが冷却塔に与える影響は、冷却水のpHを低下させ、酸性化を引き起こすことです。通常、冷却水は補給水よりもアルカリ性の傾向がありますが、ノックスが原因でpHが低下し、酸性化することで腐食が進行します。この腐食が冷却塔やその周辺設備に悪影響を及ぼし、結果的に劣化を早めてしまいます。
腐食の兆候を見逃さないために
腐食が進行する前にその兆候を見つけることが大切です。その方法の一つとして、冷却水のpHや硝酸の値を定期的に分析することが挙げられます。また、冷却塔の周辺設備に異常な錆が見られる場合も、ノックスの影響が疑われるため、注意が必要です。
ノックスによる腐食対策
腐食対策として最も効果的なのは、排気ガスが冷却塔に直接影響を及ぼさないようにすることです。例えば、煙突の位置を冷却塔から離す、または煙突の高さを上げるなどの物理的な対策が有効です。これにより、ノックスが冷却塔の水に影響を与えるリスクを軽減できます。
動画で解説
YouTubeの動画では、ノックスが冷却塔に及ぼす影響とその対策について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。
まとめ
冷却塔の腐食問題は、ノックス(NOx)という排気ガスが原因となって進行することがあります。腐食を未然に防ぐためには、冷却水のpHや硝酸の値を監視し、適切な対策を講じることが重要です。もし、冷却塔に関するお悩みやご質問がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
ご一読くださりありがとうございました。