冷却塔(クーリングタワー)の充填材は清掃で復活できる
交換前に知っておきたいスケール清掃の考え方
冷却塔(クーリングタワー)の能力が落ちてきた。
夏場になると冷却水の温度が下がらない。
メーカーの点検で「充填材の交換が必要」と言われた。
このような相談は、冷却塔(クーリングタワー)を使用している工場で年々増えています。
ただし、実際の現場では
すべての冷却塔(クーリングタワー)で充填材交換が必要なわけではありません。
状態によっては、スケール清掃によって充填材を復活させることが可能 なケースもあります。
この記事では、
冷却塔(クーリングタワー)の充填材とスケールの関係、
そして「充填材復活スケール清掃」という考え方について、現場目線で解説します。
冷却塔(クーリングタワー)の充填材とは?
充填材は、冷却塔(クーリングタワー)内部で
冷却水と空気を効率よく接触させるための重要な部材 です。
冷却塔(クーリングタワー)の冷却性能は、
-
充填材の状態
-
水の流れ方
-
空気の通り方
によって大きく左右されます。
つまり、
充填材の状態が、そのまま冷却塔(クーリングタワー)の能力に直結する
と言っても過言ではありません。

スケールが溜まると冷却塔(クーリングタワー)で起きるトラブル
冷却水中に含まれるカルシウムやシリカ成分は、
運転を続けるうちに濃縮・析出し、スケールとして充填材に付着します。
スケールが進行すると、
-
充填材の隙間が埋まる
-
水や空気の通り道が塞がれる
-
冷却塔(クーリングタワー)の冷却効率が低下する
といった問題が発生します。
特に影響が大きいのが、空気の流れ(通風)の悪化 です。
充填材の隙間がスケールで塞がれると、風の通り道が失われ、
冷却ファンは空気を引き抜くために、より大きな力を必要とします。
その結果、
-
空気抵抗が増加する
-
冷却ファンの電流値が上昇する
-
ファンモーターやVベルトに余分な負荷がかかる
といった二次的なトラブルにつながります。
冷却塔(クーリングタワー)は、
「水を冷やす設備」ではなく、「空気で熱を逃がす設備」 です。
そのため、水が流れていても、
空気の通りが悪くなると冷却能力は一気に低下します。

冷却塔(クーリングタワー)で「年数=充填材交換」は本当か?
冷却塔(クーリングタワー)の点検では、
「設置から○年経過しているため充填材交換」
と判断されることがあります。
もちろん、
-
充填材が変形・破損している
-
材質劣化が進んでいる
場合は交換が必要です。
しかし、
-
劣化ではなくスケールが主な原因
-
充填材そのものは健全
というケースでは、
清掃によって十分に機能を回復できる可能性 があります。
重要なのは、
交換か清掃かを、現物を見て正しく判断すること です。
充填材復活スケール清掃の考え方
① まずは状態確認が最優先
いきなり清掃を行うのではなく、
-
充填材の目視確認
-
スケールの付着状況
-
水質の傾向
を確認します。
この工程を省くと、
「思ったほど落ちない」
「逆に充填材を傷めてしまった」
といった結果になりかねません。
② 状態に合わせた清掃方法を選ぶ
スケールを除去する方法のひとつに、
薬品でスケールを溶かす洗浄 があります。
ただし、この方法では
塩酸やフッ酸などの強酸性薬品を使用するケースが多く、
-
廃液処理が必要になる
-
作業中の薬品飛散による薬傷リスクがある
-
取り扱いを誤ると重大な事故につながる
といった 高いリスク を伴います。
そのため、
「とにかく強い薬品で溶かせばいい」という考え方は非常に危険 です。
スケールの種類や付着状況、
充填材の材質・劣化状態を見極めたうえで、
必要最小限の方法を選択することが重要 になります。
③ 清掃後の管理までがセット
スケール清掃は、やって終わりではありません。
-
水質管理
-
濃縮管理
-
薬剤バランスの見直し
を行わなければ、
短期間で再付着してしまう ケースもあります。
清掃と水質管理は、必ずセットで考える必要があります。
充填材が復活できないケースもあります
すべての冷却塔(クーリングタワー)の充填材が、
清掃によって復活できるわけではありません。
① 水温上昇による充填材の変形・破損
充填材が目詰まりした状態のまま使い続けると、
通風が悪化し、冷却能力が大きく低下します。
その結果、
-
冷却水が十分に冷えない
-
冷却塔(クーリングタワー)内の水温が上がりすぎる
といった状態になります。
充填材は薄いプラスチック製のため、
高温状態が続くと素材自体が柔らかくなり、
変形や破損を起こしてしまいます。
このように、
温度によって充填材そのものが壊れてしまった場合は、
スケール清掃では復活できません。

② 目詰まりによる自重変形のケース
スケールで重度に目詰まりした充填材は、
水を含んだ状態で重量が増加します。
その結果、
-
自重に耐えきれず
-
充填材が曲がる、たわむ、潰れる
といった変形が起こります。
この場合、
たとえ目詰まりを解消できたとしても、
一度曲がってしまった充填材は元の形状には戻りません。

だからこそ「早めの判断」が重要です
充填材は、
-
目詰まりが軽度なうち
-
変形や破損が起きる前
であれば、
充填材復活スケール清掃によって機能回復できる可能性 があります。
しかし、
-
高温による変形
-
自重による曲がり
が発生してしまうと、
交換しか選択肢がなくなります。
そうなる前に、
充填材復活スケール清掃をご検討ください。
Before

After

まとめ|冷却塔(クーリングタワー)の充填材は交換前に確認を
冷却塔(クーリングタワー)の充填材は、
-
年数だけで判断するもの
-
すぐに交換するもの
ではありません。
状態を正しく見極め、
清掃で復活できるかを確認すること が重要です。
それが、
-
冷却効率の回復
-
設備コストの削減
-
安定稼働
につながります。
充填材復活スケール清掃を検討されている方へ
「本当に交換が必要なのか?」
「まだ復活できる状態なのか?」
これらは、
現場を見なければ判断できません。
冷却塔(クーリングタワー)の
充填材復活スケール清掃 については、
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