冷却水薬剤コストダウンの方法

こんにちは、「技術と安心のサプライヤー」セールスエンジの杉山です。

 

コロナショックの急激な景気悪化を受けて、コスト削減にお困りの企業様も多いかと思います。

 

冷却塔の薬品コストを下げたい」そんなお声にお応えし、水処理薬品のコスト削減方法についてご説明いたします。

 

水処理薬品を使用する目的とは

水処理薬品を冷却塔(クーリングタワー)の冷却水に入れる目的は以下の通りです

  1. スケール防止
    カルシウム、マグネシウム、シリカなど水に含まれる成分が固形化するスケールを防止します。
  2. 殺菌効果
    藻や細菌、レジオネラ属菌などの繁殖を抑えます。
  3. 腐食防止
    水に浸かった金属の腐食を防止します。

これらを「水の3大障害」とよび、設備トラブルにつながるため、水処理薬品を添加し水質改善を行っています。

 

水処理剤の投入量を変えるコスト削減

水処理薬剤の投入量を変えることでコストを削減する事ができます。

 

冷却水処理薬品は、メーカーや薬品の種類によって冷却水中での濃度基準値が決められており、投入量が少なく基準値を下回ると薬剤の効果が無く、多すぎると基準値を超え腐食などの設備トラブルを引き起こします。そのため、冷却水処理薬剤の注入量は、しっかりと管理する必要があります。

 

水処理薬剤の注入量は、冷却水の蒸発量にあわせて薬注ポンプの流量で調整します。冷却水の蒸発量は、設備の稼働率や夏と冬の温度によって変化しますので、定期的に水質分析を行い薬剤濃度を調べて水中での薬剤濃度を見ながら注入量を調整します。

 

分析値により、薬剤濃度が基準値よりも高い場合、薬注ポンプの注入量を下げます。濃度が低い場合は、注入量を増やします。

 

新規のお客様にご訪問すると、薬注ポンプの設定値を年中同じ設定にされているのを目にします。導入してから一度も設定を変えていないと言われることもあります。夏と冬では、水の蒸発量が大きく違いますので、薬剤投入量の調整行うだけで大幅なコスト削減につながります。

 

ブロー量の調整でのコスト削減

ブローダウンによるブロー量の調整を行うことで、水処理薬剤のコストを削減する事ができます。ブローダウンの目的は、冷却水の過剰濃縮を防ぐためです。濃縮が高くなると水に含まれる不純物の濃度が高くなりスケール障害や腐食を引き起こす原因となります。そのため、適切な水質を守るためにブローダウンを行います。

 

下の写真は、ブローダウンを管理する冷却水管理装置です。

 

冷却水管理装置

 

冷却水管理装置によって、水の電気伝導率を測定し、設定した上限値に達すると自動で補給水ラインのブロー弁が開き新しい水と入れ替わります。新しい水が入ることで電気伝導率の値が下がり下限値に達するとブロー弁が閉まります。この動作を繰り返しながら、電気伝導率の値を一定に保ちます。

 

電気伝導率の上限値の値は、水に含まれる不純物の量によって決められています。原水に含まれるカルシウムやマグネシウム、シリカなどの量が、冷却水が濃縮した場合にどれくらいの値まで上昇するのかを予測して、電気伝導率の上限値を決定します。

 

例えば、冷却塔に補給される原水が、電気伝導率15mS/mで水に含まれるシリカの値が50mg/Lの場合、水処理薬剤が入った冷却水中では、シリカの値が高温の設備では上限が150mg/L、空調系の設備で250mg/Lと決められているとします。シリカの値150mg/L÷50mg/L=3となり、この数字を濃縮倍数と呼びます。この濃縮倍率を原水の電気伝導率15mS/mに3倍を掛けた数字の45mS/mが電気伝導率の上限値です。

 

この45mS/mよりも低い数値でブローを行われていると、その分、水の入替を多く行うため薬剤をムダに消費している事になります。

 

電気伝導率を濃縮の上限値まで上げることで、薬剤コストが削減できます。

 

薬剤の品種を変えるコスト削減

冷却水処理剤には、様々な品種があり、年々性能がいい薬品が開発されています。昔から何十年と同じ薬品を使い続けている場合、当時は水中での薬剤濃度が300mg/Lだとしたら、現在は150mg/Lで済む薬品などが開発されている事もあります。水質を再調査し、現在の新しいタイプの薬剤に変えるだけで、使用量の削減できコストダウンにつながります。

 

まとめ

冷却水処理剤は、徹底した水質管理と適切な使用方法を守ることで、薬剤コストの削減ができます。あわせて、水の使用量も削減できます。薬剤単価のコストダウンを検討するよりも、薬剤の使用量を減らす方が大きなコストダウンにつながります。水質管理は、コストダウンに最も有効な手段です。

 

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