冷却塔(クーリングタワー)冷却水管理装置の価格について
冷却塔(クーリングタワー)冷却水管理装置(自動ブロー装置)の価格について、概算でどれくらいかかるのかをご説明いたします。
水質管理装置の概算価格について
冷却水の水質管理装置は、冷却塔の規模や設置環境、水質の状態などによって様々な組み合わせがございます。おおよその選定方法や概算価格をまとめてみましたので、ご参考に頂ければと思います。
あくまで、概算ですので、詳細については、弊社までお問い合わせ下さい。⇒こちら
冷却塔(クーリングタワー)の規模による選定
丸形冷却塔で冷却能力が~50RT程度の場合
水処理薬剤の使用量も少ないため、タンク容量も30L~50Lを使用します。
薬注方法を、タイマー方式か流量比例方式によって、薬注ポンプの機種が変わりますが、小規模の場合は、タイマー方式が一般的です。
自動で冷却水の入れ替えを行なう場合は、自動ブロー装置が必要となります。その際は、補給水配管の工事が別に掛かります。
設置に掛かる工事費を除いて、装置の価格としては、25万からになります。
冷却水管理装置の構成
- ダイヤフラム式定量薬注ポンプ(タイマー制御付)
- 自動ブロー装置
- 薬品タンク(30L~50L)
- 自動ブロー弁(KITZ 電動ボール弁 EAタイプ)
- 電源:AC100~200V(50/60Hz)単相
タイマー制御薬注方式の解説動画
この動画では、冷却塔(クーリングタワー)の薬注方法についてのタイマー制御を解説しています。冷却塔の自動ブロー装置と薬注ポンプは独立して制御され、タイマー制御の仕組みにより、薬剤の注入が定期的に行われます。薬剤の濃度を管理し、冷却塔の性能に合わせて設定を調整することが可能です。
角形冷却塔および丸形冷却塔で50RT以上の場合
50RTを超える規模になると、水処理薬剤の使用量も増えますので、薬剤をタンクに補充する頻度などを考慮し、タンクの容量を選定します。2~3ヶ月から半年ごとに水処理薬品を補充するとした場合、100Lタンクが必要となります。
水処理薬剤の種類によっては、1液タイプか複数液使用するかにより、薬品タンクを複数設置する必要があります。初期のイニシャルコストは掛かりますが、薬剤を複数使用することでランニングコストが下がりますので、長期的に考えた薬剤の選定が必要となります。
水処理薬品の品種にあわせて、薬注ポンプも複数必要になります。
50RT以上になると、薬注方式を、タイマー方式か流量比例方式により、薬剤の使用量を削減を考慮すると、流量比例方式がよい場合があります。
設置に掛かる工事費を除いて価格は、30万からになります。
冷却水管理装置の構成
- ダイヤフラム式定量薬注ポンプ(タイマー制御、パルス入力信号付)
- 自動ブロー装置
- 薬品タンク(50L~100L)
- 自動ブロー弁(KITZ 電動ボール弁 EAタイプ)
- パルス発信式流量計
- 電源:AC100~200V(50/60Hz)単相
流量比例制御薬注方式の解説動画
この動画では、冷却塔(クーリングタワー)の薬注方法について、補給水流量比例制御について説明しております。この制御方式では、補給水の流量計を使用して、薬剤の注入量を冷却塔の水の供給に比例させ、濃度を安定させるメリットがあります。タイマー方式と比べて無駄な薬剤の注入を減少させ、コスト削減に寄与します。規模の大きな冷却塔(クーリングタワー)のユーザーにとって、この流量比例制御方式はおすすめです。
冷却塔が複数セルの場合
冷却塔(クーリングタワー)が複数セルで設置されている場合、一つの補給水配管から分岐され冷却塔へ給水されている場合は、補給水配管へ直接、水処理薬剤を注入し方式がおススメです。注入方法は、流量比例方式となります。
補給水の元から水処理薬剤を注入することで、薬品タンクと薬注ポンプを1台に集約することができます。薬剤タンクの容量は、すべての冷却塔の能力から水処理薬剤の使用量を算出し、補充頻度などを考慮してタンク容量を選定します。水の給水にあわせて薬剤の注入を行うため、薬剤濃度のバラつきもなく、安定した薬剤濃度管理が行えます。
この場合でも、自動ブロー装置は、冷却塔(クーリングタワー)ごとに分けて取付ける必要があります。
設置に掛かる工事費を除いて価格は、30万からになります。
冷却水管理装置の構成
- ダイヤフラム式定量薬注ポンプ(タイマー制御、パルス入力信号付)
- 自動ブロー装置
- 薬品タンク(100L~500L)
- 自動ブロー弁(KITZ 電動ボール弁 EAタイプ)
- パルス発信式流量計
- 電源:AC100~200V(50/60Hz)単相
複数台一括薬注制御の解説動画
この動画では、複数の冷却塔(クーリングタワー)を1台の薬注装置で制御する方法について解説しています。冷却塔ごとに薬注ポンプと薬品タンクを設置する代わりに、1台の薬注ポンプから薬剤を供給し、流量計を使用して薬剤の注入を管理します。これにより、冷却水中での薬剤の濃度が安定し、水質管理が簡単になります。ただし、水供給の分岐に注意が必要であり、工場内の他の用途への誤供給を避けるために工夫が必要です。
まとめ
冷却水管理装置は、冷却塔(クーリングタワー)の規模や薬注方法によって、構成が変わります。現場にあった方法をよく検討し、装置の内容を判断する必要があります。地域ごとの水質によっても使用する水処理薬剤の品種が異なりますので、トータルでのランニングコストを含めた検討が必要となります。
最適な冷却水の管理方法でお悩みでしたら、水質管理装置テスト機貸出しサービスを行っています。まずは、現場の冷却塔(クーリングタワー)で水処理薬剤を試してみてコスト試算をしたうえでの検討も可能です。お気軽にお問い合わせください。(水質管理装置テスト機貸出しサービスについてはこちら)