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ダイヤフラム式薬注ポンプのトラブルと対策

冷却塔などの設備管理において、ダイヤフラム式薬注ポンプを使用する際にしばしば見られるトラブルについてお話しします。特に、ポンプから薬品を注入する際に発生するホース内の空気溜まりが原因となる問題について詳しく解説いたします。

空気溜まりが引き起こす問題

薬注ポンプから薬品をホースを通じて注入する際、ホース内に空気が溜まることがあります。この空気がクッション代わりとなり、薬品が少しずつ漏れ出る原因となります。空気溜まりが発生すると、タンク内の薬剤が急速に減少し、予期しないタイミングで薬剤切れを引き起こす可能性があります。

特に、ホースが長く、下向きに設置されている場合にこの現象がよく見られます。ホース内の空気が圧力を生み出し、薬剤を押し出してしまうのです。わずかな漏れのように見えても、1カ月もすると何十リットルもの薬剤が漏れてしまうことがあります。

効果的な対策

この問題を防ぐためには、ポンプを設置して立ち上げる際にホースを上向きにして、空気をしっかりと排出することが重要です。エア抜きを怠ると、液漏れが発生し、タンクが空になる可能性が高まります。エア抜きのプロセスを正しく行うことで、ホース内のエアを完全に除去し、薬剤の漏れを防止できます。

さらに、エア抜きの重要性を理解し、定期的なメンテナンスを行うことで、ポンプのトラブルを未然に防ぐことが可能です。特に、冷却塔のようなシステムでは、薬品タンクの残量が異常に減るといったトラブルを防ぐためにも、エア抜きは欠かせません。

動画で解説

YouTubeの動画では、薬注ポンプのホースに溜まる、エア溜まりの改善方法を解説しています。ぜひご視聴ください。

まとめ

ダイヤフラム式薬注ポンプを使用する際の空気溜まりによるトラブルは、ホース内の空気をしっかりと排出することで防ぐことができます。エア抜きを怠ると、タンク内の薬剤が急速に減少し、予期しないタイミングでの薬剤切れを引き起こすリスクが高まります。定期的なメンテナンスと適切なエア抜きの実施は、システムの安定稼働を支える重要な要素です。日々の業務において、これらの対策をしっかりと行うことで、トラブルを未然に防ぎ、冷却塔の効率的な運用を実現しましょう。