Vol.21「ストレーナ詰まりで水が溢れる」 水質改善でトラブルゼロに!
冷却塔(クーリングタワー)から水が溢れだすトラブルについて、改善事例をご紹介いたします。
お客様からの相談内容
冷却塔(クーリングタワー)から水が溢れてきてピットが干上がり困っており、トラブルを改善して欲しいとのご相談をいただきました。
現場の状況
真空焼成炉の冷却水で、冷却塔(クーリングタワー)を使用されていました。ピットが併設されており、冷却塔の下部水槽から水が溢れてくるとピットの冷却水が干上がってしまい真空焼成炉が冷やせなくなるトラブルを抱えられていました。
トラブルの原因
冷却塔(クーリングタワー)の下部水槽から水が溢れてくる原因は、ストレーナの目詰まりによるものです。
下部水槽の冷却水出口配管には、循環ポンプにゴミなどが入らないようにするためストレーナが取り付けてあります。このストレーナが目詰まりすると冷却水が送水されなくなり水が溢れてきます。ピットに溜められた冷却水は、循環ポンプで冷却塔(クーリングタワー)に送られます。送られた冷却水が下部水槽から溢れると、ピットに戻れず水位が下がっていきます。
冷却塔のストレーナが詰まる原因は、スケール屑やほこり、藻の繁殖、珍しいのが水の中で繁殖した虫が詰まっている事などがあります。
写真のストレーナは、目詰まりして閉塞した状態です。こうなると、冷却水は流れなくなります。
冷却水の水質管理もされておらず、スケール障害が起きており冷却水の水質が悪いことで、ストレーナを掃除をしても、またすぐに詰まってしまう状況でした。
YouTubeでも冷却塔(クーリングタワー)から水が溢れるトラブルについて解説していますので、ご視聴ください。
トラブル改善のご提案
スケール以外に、藻や虫などが繁殖していたため、水処理薬剤の添加をご提案しました。薬剤の効果に疑問をもたれていましたので、薬注装置のテスト機貸出しで水質改善テストを行いました。
定期的に水質分析をおこない水質を見える化することで改善していることをご確認いただきました。
テスト後は、水質管理のご契約を頂きました。冷却水水質管理装置は、弊社よりレンタル機を貸出し設置をいたしました。水質管理を導入するのにイニシャルコストが掛からないため、すぐにご採用頂きました。
水質管理を導入後は、月に一度、お客様を定期訪問し冷却塔や水質管理装置に異常が無いか点検を行っています。冷却水は、毎月、水質分析を行い、分析結果をもとに水質に異常が無いかしっかりとチェックし最適な水質状態を保つようにしています。
点検作業が終わると、冷却塔点検報告書をメールでお送りしています。
当社が使用している点検表ペーパーレス化システムは、こちらになります→https://densica.com/
お客様の声
「自分たちで手におえずトラブルが起きるたびに、生産が止まり対応に追われていました。水質管理をお願いしてからは、トラブルがほとんどなく驚いています。冷却水がトラブルと焼成炉も壊れてしまうので本当に助かっています。取引先の炉メーカーさんもなぜトラブルが無いのか不思議がられていました」
当社では、冷却塔の水質によるトラブルについて、改善のご提案を行っています。水処理薬剤の効果を検証するため、薬注装置のテスト機もご用意しております。テスト機で得た水質データをもとに、社内検討いただくことも可能です。冷却塔(クーリングタワー)のトラブル改善については、「冷却塔トラブル改善プロ」まで、お気軽にお問い合わせください。