株式会社セールスエンジ

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Vol.33 「自動ブロー装置の過剰濃縮エラーが発生」故障の原因を特定し正常化!

お客様からの相談内容

当社が管理を請け負っている冷却塔(クーリングタワー)の自動ブロー装置から「濃縮異常のエラー警報」がでているとの連絡がありました。

自動ブロー装置の仕組みについて

自動ブロー装置は、冷却水の導電率センサーが水質を常に測定し、設定値を超えると自動給水バルブが開いて新しい水が補給されることで濃縮度を下げ、導電率を適正範囲に保つ仕組みです。

トラブルの原因

自動ブロー装置を確認すると、自動給水バルブが作動しておらず水が給水できない状態でした。水の入替えができないことが原因で、冷却水が過剰濃縮となりエラーが発生していました。

自動給水バルブの端子ボックスを開けてみると、内部にサビた跡があり、水が入ったことで基板がショートしたようでした。

トラブル改善のご提案

自動給水バルブを新品に交換することをご提案しました。しかし、バルブの納期が2週間ほどかかります。このまま、過剰濃縮の状態が長く続くと、冷却塔(クーリングタワー)ではスケール障害が起きる可能性がありました。そのため、応急処置として過剰濃縮を防ぐために、手動バルブを開いて常時給水を行い、濃縮を下げるように対応しました。

2週間後、バルブが入荷したためすぐに交換し、「濃縮異常のエラー警報」は解消されました。

まとめ

冷却水の自動ブロー装置は、水質を常に監視しています。エラーが発生することは、冷却水で異常が起きているサインです。エラーを放置するとスケール障害や腐食の原因となりますので、正常に作動するように定期的な点検が重要です。

当社が行っている、定期点検について詳しくは、こちらをご覧ください。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「冷えない」「流れない」「詰まる」その時の不安を、すぐに解消できる存在でありたい。工場の安定稼働を陰で支える“縁の下の力持ち”として、冷却塔の管理に取り組んでいます。
このブログでは、専門的な内容をわかりやすく嚙み砕き、設備担当者の方がすぐに活かせるヒントを発信しています。
対応エリア:九州北部(福岡・熊本・佐賀・長崎・大分)

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