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スケール問題解決!水処理薬剤で既存のスケールは除去できるのか?

既存設備のスケール除去についてのお問い合わせへの回答

こんにちは、冷却塔とトラブル改善のプロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今日は、昨日いただいたお問い合わせにお答えします。内容は「既存の設備にスケールが付着している場合、水処理薬剤を添加すればそのスケールは改善できるのか」というものです。

水処理薬剤の基本的な役割

まず、通常使用する水処理薬剤は、スケールを取り除くものではなく、スケールが付かないように予防するためのものです。普段からメンテナンスとして、スケールが設備に付かないようにするのが水処理薬剤の役割です。しかし、既にスケールが付着している場合、それを取り除くためには一般的な水処理薬剤では不十分です。

スケールの除去方法

もしスケールががっつり付着して配管や熱交換機が詰まっている場合、塩酸や硝酸などの強い酸性の薬剤を使って洗浄する必要があります。しかし、これには設備に穴が開いたり水漏れが発生するリスクがあります。また、大量の水を使用する設備では、洗浄後に大量の廃液が出るため、その処理も問題となります。

予防的な管理の重要性

したがって、新しい設備には初めから水処理を導入し、スケールが付かないように日常的に管理することが重要です。スケールが付いてしまった場合、強い薬品でしか洗浄できなくなるからです。

水処理薬剤の効果

ただし、水処理薬剤を添加してもスケールが全く取れないわけではありません。薄いスケールであれば、薬剤の界面活性効果によってスケールと金属、充填材などの間に水が入り込み、剥がれることがあります。しかし、完全に溶かして取り除くことはほぼ不可能です。ですから、予防的なメンテナンスが最も重要です。

動画で解説

YouTubeの動画では、設備に付着したスケールが取れるのかについて解説しています。ぜひご視聴ください。

まとめ

今日は水処理薬剤によってスケールが取れるのかについてお話ししました。予防的な管理に関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「冷えない」「流れない」「詰まる」その時の不安を、すぐに解消できる存在でありたい。工場の安定稼働を陰で支える“縁の下の力持ち”として、冷却塔の管理に取り組んでいます。
このブログでは、専門的な内容をわかりやすく嚙み砕き、設備担当者の方がすぐに活かせるヒントを発信しています。
対応エリア:九州北部(福岡・熊本・佐賀・長崎・大分)

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