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冷却塔トラブル改善プロ

チラー異常を未然に防ぐ!効果的な冷却水管理とメンテナンスのコツ

こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、チラーの高圧異常と低圧異常についてお話ししたいと思います。

水冷式チラーの基本構造

まず、チラーの基本構造から説明します。チラーは水を冷やす装置で、水冷式のものを例に挙げます。冷却対象物から冷水がチラーに入り、熱交換器を通過することで冷水が冷やされます。この冷水は循環することで継続的に冷やされます。

チラーが冷水を冷やすためには冷媒ガスを使用します。冷媒ガスが熱交換器を通過するときに水温を下げます。冷水を冷やした冷媒ガスの温度が上がり、コンデンサー(凝縮器)で再び冷やされます。コンデンサーは、冷却塔(クーリングタワー)から冷却水を通してガスを冷やす仕組みになっており、これによりガスの温度が下がり、冷えた状態で再び熱交換器を通過します。

高圧異常の原因と対策

しかし、チラーには高圧異常と低圧異常という問題が発生することがあります。高圧異常は、冷媒ガスの温度と圧力が上がることによって起こります。これは、コンデンサー(凝縮器)でガスを十分に冷やせない場合に発生します。例えば、コンデンサーにカルシウムなどのスケールが付着すると、熱が伝わらなくなり、ガスの圧力が上昇してしまいます。この状態が続くと、機械が自動的に停止する高圧カットが発生します。

低圧異常の原因と対策

一方、低圧異常は、冷媒ガスの圧力が低くなる現象です。これは配管内のどこかからガスが漏れていることが原因で、ガスの圧力が十分に上がらないために発生します。

異常を防ぐためのポイント

これらの問題を防ぐためには、冷却水の質を管理し、コンデンサーにスケールが付着しないようにすることが重要です。特にこれからの季節は水温が上がり、チラーの稼働が増えるため、冷却水の管理がますます重要になります。

動画で解説

YouTubeの動画では、チラーの高圧異常(高圧カット)と低圧異常について解説しています。ぜひご視聴ください。

まとめ

チラーの高圧異常と低圧異常について解説しました。冷却水の質を管理し、コンデンサーのメンテナンスを適切に行うことで、これらの問題を未然に防ぐことができます。ご視聴ありがとうございました。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「お客様の『困った』を解決し、日本製造業の生産性向上に貢献する」を理念に、冷却塔の水質管理やメンテナンスで工場の安定稼働を支える専門家。ブログでは、冷却塔や水処理に関する役立つ情報を発信しています。
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