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冷却塔トラブル改善プロ

効果的な冷却水処理のための薬剤選定について

こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、冷却水処理における薬剤の選定についてお話しします。この記事では、水の状態や冷却水の状況に応じた適切な薬剤選びのポイントをご紹介します。

シリカスケールとカルシウムスケール対策

冷却水の処理において、まず重要なのは水質に応じた薬剤の選定です。例えば、九州地域では水に含まれるシリカの値が高く、シリカがスケール障害を引き起こすことがあります。このため、シリカスケールを防ぐ薬剤が必要です。一方で、カルシウムやマグネシウムが多い場合は、それに特化した薬剤が求められます。シリカスケールやカルシウムスケールを効果的に防ぐためには、それぞれの成分に対応した薬剤を選ぶことが大切です。

また、藻の繁殖が多い現場では、スライムコントロール剤を配合した薬品が求められます。これにより、冷却水システムの効率を維持し、トラブルを防ぐことができます。

排気ガスの影響と防食剤の強化

工場の排気ガス中のノックス(NOx)が冷却水に溶け込むことで腐食が進行するため、防食剤を強化する必要があります。冷却水中のノックスが腐食を助長するため、適切な防食剤を使用することが求められます。

現場を見て水を詳しく分析し、スケールを採取して成分を調べることで、最適な薬品を決めることができます。ただ薬剤を入れるだけでは効果が出ないことが多いため、定期的な薬剤の見直しと効果的な選定が重要です。

動画で解説

YouTubeの動画では、冷却水処理における薬剤選定の重要性について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。

まとめ

冷却水処理における薬剤の選定は、水質や現場の状況に応じて慎重に行う必要があります。適切な薬剤を使用することで、冷却水システムの効率を維持し、トラブルを防ぐことができます。現場の状況を見極め、適切な薬剤を選ぶために、定期的な水質分析と薬剤の見直しを行いましょう。

ご一読くださりありがとうございました。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「お客様の『困った』を解決し、日本製造業の生産性向上に貢献する」を理念に、冷却塔の水質管理やメンテナンスで工場の安定稼働を支える専門家。ブログでは、冷却塔や水処理に関する役立つ情報を発信しています。
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