スケールと蒸発残留物の違い:冷却塔のトラブルを未然に防ぐために
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、スケールと蒸発残留物の違いについて詳しく説明し、それぞれの対策方法についてご紹介します。冷却塔のトラブルを未然に防ぐために、ぜひ最後までお読みください。
スケールとは?
スケールは、配管内や熱交換器の伝熱面に付着する硬い物質です。主にカルシウムと炭酸水素ナトリウムが結合してできる炭酸カルシウムが代表的で、他にもカルシウムとシリカ、マグネシウムとシリカが結合してできるものもあります。これらの物質は、粒子同士が強く結びついており、取り除くのが非常に難しいのが特徴です。
スケールの影響と対策
スケールが付着すると、冷却効率が低下し、設備のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。そのため、専門的な清掃方法が必要です。スケール除去には、化学薬品を使った方法や特殊な機械を使った物理的な方法が一般的です。定期的なメンテナンスが重要ですので、専門家に依頼することをお勧めします。
蒸発残留物とは?
一方で、蒸発残留物とは、水が蒸発した後に残る成分で、冷却塔(クーリングタワー)充填材の表面に付着します。これはスケールと混同されがちですが、実際には成分を分析すると異なります。蒸発残留物は、水の中に含まれている成分が蒸発して残ったもので、付着しているだけなので、比較的簡単に取り除くことができます。
蒸発残留物の影響と対策
蒸発残留物は、高圧洗浄機を使った洗浄や、手で叩いて落とすことが可能です。しかし、結びつきが強い場合は、除去が難しくなることもあります。定期的な洗浄を行うことで、蒸発残留物の蓄積を防ぐことができます。
動画で解説
YouTubeの動画では、スケールと蒸発残留物の違いについて詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。
まとめ
スケールと蒸発残留物の違いを正確に理解することは、水処理の方法に大きな影響を与えます。スケールは硬くて取り除きにくいですが、蒸発残留物は比較的簡単に除去できるため、それぞれの対策が異なります。適切な水処理を行うことで、冷却塔や配管のトラブルを未然に防ぐことができます。
ご一読くださりありがとうございました。