冷却塔が冷えない原因と対策とは?これを知れば冷却効率がアップ!
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、冷却塔(クーリングタワー)の冷却不良について解説します。製造工場や施設で冷却塔を使っていると、時折「冷えない」と感じることがあるかもしれません。そんなトラブルの原因と対策を、わかりやすくお伝えします。
冷却塔のトラブルを未然に防ぐための重要なポイントを押さえ、しっかり対応することで設備の安定稼働を実現できます。ぜひ、最後までご覧ください。
冷却塔の冷却不良とは?
冷却塔(クーリングタワー)がうまく機能しないと、施設全体の効率が下がり、最悪の場合、設備トラブルにもつながります。では、なぜ冷却不良が起こるのでしょうか?主な原因を見ていきましょう。
冷却不良の原因1: 水の分散不良
冷却塔では、冷却水を上から撒き、風を当てて冷やすのが基本です。しかし、この過程で水が適切に分散しないと、冷却効率が大きく低下します。特に、「充填材」と呼ばれる部品が目詰まりを起こすと、風が通らずに水が十分に冷えません。この状態が続くと、施設全体の温度が上がり、冷却性能が大幅に落ちます。
動画は、冷却塔の充填材に水が散水される様子です。
冷却不良の原因2: シャワー状の水が出ない
冷却塔内では、散水槽の穴から水がシャワーのように振りかけられますが、ここがスケールや雑菌で詰まることがあります。この詰まりが発生すると、水が冷却されず、全体の冷却効率が悪化します。特に水質管理が十分でない場合、汚れが蓄積しやすくなり、トラブルを引き起こしやすいのです。
写真は、上部散水槽が藻の繁殖によって目詰まりしている様子です。
上部散水槽を清掃した後の写真です。
冷却不良の原因3: 循環水量の低下
冷却塔から設備に送り出される水の循環量が低下することも、冷却不良の一因です。配管やストレーナーが詰まることで水の流れが悪くなり、水温が上昇してしまいます。この問題は、冷却効率の低下だけでなく、設備の過熱によるトラブルにもつながるため、早期の対応が必要です。
冷却不良を改善するための対策
冷却不良を解消し、冷却塔の効率を高めるためには、以下の対策が有効です。
水の量を増やす
冷却水の流量を確保することで、効率的に冷却が行われます。定期的に水量を確認し、適切な流量を維持することが重要です。
定期的な清掃
冷却塔にたまるホコリやチリ、その他の汚れは、冷却効率を大きく低下させます。定期的な清掃を行うことで、水の流れを確保し、冷却不良の原因となる詰まりを防ぎましょう。
水質管理の徹底
冷却塔の水質管理が甘いと、スケールやバクテリアの発生が増え、トラブルが起こりやすくなります。定期的な水質検査と適切な処理を行うことで、冷却効率を安定させることができます。
動画で解説
YouTubeの動画では、冷却塔の冷却不良の原因とその改善方法について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。
まとめ
冷却塔の冷却不良を防ぐためには、定期的な点検、清掃、水質管理が欠かせません。これらを徹底することで、設備の安定稼働を実現し、トラブルを未然に防ぐことができます。万が一、冷却不良が発生した場合は、専門家に相談し、早期に対策を講じることが大切です。
ご一読くださりありがとうございました。