冷却塔のトラブルを防ぐ!効果的な水処理薬剤の選び方と管理方法
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、冷却塔(クーリングタワー)を長く安定して稼働させるために欠かせない「水処理薬剤」について解説します。冷却塔の構造や冷却水の管理についてあまり詳しくない方でも理解できる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
冷却塔は水を使って設備の熱を取り除く大切な装置です。しかし、放置してしまうとスケールの堆積や細菌の繁殖、さらには金属の腐食が進み、設備トラブルを引き起こす原因となります。これらを未然に防ぐために活躍するのが「水処理薬剤」です。
水処理薬剤の3つの役割
冷却塔で使用される水処理薬剤には、主に3つの役割があります。それぞれの特徴を簡単にご説明します。
1. 防スケール剤
冷却水中に含まれるカルシウムやマグネシウムが結晶化して「スケール」と呼ばれる硬い堆積物を形成します。このスケールが配管や設備に付着すると、冷却効率が落ち、トラブルを引き起こす原因になります。
防スケール剤は、結晶の成長を抑え、スケールの形成を防ぎます。これにより、水の流れがスムーズになり、設備のパフォーマンスを維持することができます。
2. スライムコントロール剤
冷却水は30℃から40℃と、細菌や藻類が繁殖しやすい環境です。特にレジオネラ菌などの有害な細菌が増殖することは大きなリスクとなります。スライムコントロール剤は、こうした微生物の繁殖を防ぎ、冷却水の清潔さを保つために不可欠な役割を果たします。
特に夏場や温度が高い地域では、冷却塔の水質管理が欠かせません。適切な管理が行われていない場合、健康リスクや稼働停止の原因になりかねません。
3. 防食剤
冷却塔は金属部品を多く使用していますが、水と接触することで腐食が進行します。腐食は配管や設備の破損を引き起こし、結果として修理コストが増加したり、重大なトラブルにつながることもあります。防食剤は、金属表面に保護膜を作り、腐食を抑えることで、冷却塔の寿命を延ばします。
動画で解説
YouTubeの動画では、冷却塔で発生しやすいスケールや腐食、細菌繁殖を防ぐための水処理薬剤について詳しく解説しています。ぜひご視聴ください。
まとめ
冷却塔を安定して稼働させるためには、水処理薬剤を適切に使用し、水質管理を徹底することが重要です。スケール、細菌や藻類の繁殖、金属の腐食といったトラブルは、放置すると大きなコストやリスクにつながるため、早期の対策が必要です。冷却塔の維持管理にお困りの方は、ぜひ弊社までご相談ください。
ご一読くださりありがとうございました。