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Vol.59 冷却塔のボールタップから水漏れ?薬剤コスト増の意外な原因とは

点検中に発見された水漏れトラブル

定期点検中に冷却塔(クーリングタワー)内のボールタップから水漏れが発見されました。給水が止まらずに連続で行われている状態であったため、冷却水の濃縮がまったく上がらず、水処理薬剤の使用量が増えるという問題が発生していました。

ボールタップとは、冷却塔で蒸発して減った水の分だけを自動で補給するための重要な部品です。

このボールタップは、タンク内の水位に応じて弁が開閉し、適切な量の水を供給します。しかし長年使用されていると、以下のような理由でトラブルが起きやすくなります。

よくある原因

  • 弁の摩耗による密閉不良

  • 浮き球(フロート)の経年劣化

  • 内部のパッキンやスプリングの損傷

冷却塔では1年を通して頻繁にボールタップが作動しているため、想像以上に消耗が早いのです。

トラブル改善のために行った対策

今回は、問題のあるボールタップを新品に交換することで、以下のような改善が見られました。

  • 冷却水の水位が安定

  • 濃縮率の管理がしやすくなる

  • 水処理薬剤の使用量が減少

水の供給量を適切に制御できるようになり、薬剤の無駄遣いを防ぐことができました。

まとめ

ボールタップの故障は、単なる水漏れでは済まされず、水質管理やランニングコストに大きな影響を与えます。

「最近、薬剤の使用量がやたら多い」「水が常に補給されている気がする」と感じたら、ボールタップの点検をおすすめします。定期的な確認で、大きなトラブルを未然に防ぎましょう。

このような冷却塔の水管理に関するご相談は、九州の冷却塔トラブル改善プロ® セールスエンジにお任せください。お気軽にお問い合わせください。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「冷えない」「流れない」「詰まる」その時の不安を、すぐに解消できる存在でありたい。工場の安定稼働を陰で支える“縁の下の力持ち”として、冷却塔の管理に取り組んでいます。
このブログでは、専門的な内容をわかりやすく嚙み砕き、設備担当者の方がすぐに活かせるヒントを発信しています。
対応エリア:九州北部(福岡・熊本・佐賀・長崎・大分)

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