株式会社セールスエンジ

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Vol.14 丸形冷却塔(クーリングタワー)の清掃で、停止していた設備を再稼働

丸形冷却塔(クーリングタワー)の清掃

今回、長年使用されていなかった冷却塔を清掃し、再稼働させた事例をご紹介します。

冷却塔を長期間停止させたままにしていると、内部が汚れたり、配管がサビたりして、再稼働時にトラブルが発生しやすくなります。

この記事では、実際の清掃内容と、停止前に行うべきメンテナンスのポイントを解説します。

メーカー:日立 丸形開放式冷却塔
丸形開放式冷却塔 MT-80L1

今回のご依頼は、しばらく使用されていなかった冷却塔を再び使える状態に復旧したいというものでした。

高圧洗浄機による本体内部の洗浄

内部にこびりついた汚れを、高圧洗浄でしっかりと落としました。

下部水槽の状態

下部水槽には軽度の汚れは見られましたが、汚泥の堆積はなし。比較的良好な状態でした。

BEFORE
AFTER

冷却ファンの状態

冷却ファンは目立った劣化もなく、軽い洗浄で十分対応できました。

AFTER

散水装置(スプリンクラー)の状態

スプリンクラーは、内部の配管まで徹底洗浄。目詰まりの心配も解消されました。

AFTER

冷却水配管内のストレーナーの状態

停止中も水が張られた状態だったため、内部が錆びて目詰まりしていました。

【ワンポイントポイント】

空調設備で使用される冷却塔は、シーズンオフには停止されることが多いですが、水を張ったままにしておくと内部の金属が腐食します。防食剤を添加してたうえで満水停止、もしくは水を抜いて乾燥させることが長寿命化につながります。

BEFORE

錆で茶色く変色、目詰まりあり

AFTER

高圧洗浄で目詰まり除去し、正常な状態へ

詳しい清掃手順については、以下の動画をご参照ください。

まとめ

冷却塔を長期間停止する場合は、事前の清掃と水抜きが非常に重要です。

  • 水が残っていると錆の原因に
  • 汚れたまま放置すると堆積物が固着
  • 次回起動時にトラブルを招きやすい

特に空調用の冷却塔は、季節の切り替わりで稼働・停止があるため、停止前後のメンテナンスがポイントです。定期的な清掃と管理で、冷却塔のトラブルを未然に防ぎましょう!

当社では冷却塔の清掃や水質管理、トラブル改善のご提案も行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

記事を書いた人

杉山 哲也

株式会社セールスエンジ 代表取締役社長

杉山 哲也

「冷えない」「流れない」「詰まる」その時の不安を、すぐに解消できる存在でありたい。工場の安定稼働を陰で支える“縁の下の力持ち”として、冷却塔の管理に取り組んでいます。
このブログでは、専門的な内容をわかりやすく嚙み砕き、設備担当者の方がすぐに活かせるヒントを発信しています。
対応エリア:九州北部(福岡・熊本・佐賀・長崎・大分)

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