冷水系統のブライントラブル|濃度低下・劣化・ストレーナー詰まりに注意
食品工場や製造工場のチラー冷水系統で、次のようなトラブルはありませんか?
- チラーが凍結異常で停止する
- ストレーナーの詰まりが頻発する
- 冷水流量が低下している
- ブラインが濁っている
- ブラインから臭いがする
- 配管や熱交換器の腐食が気になる
- 長年ブラインを交換していない
- 全量入替えを勧められたが、費用が高くて悩んでいる
このようなトラブルは、チラー本体やポンプ、配管だけが原因とは限りません。
冷却水系統を循環しているブラインの濃度低下・劣化・汚れの発生が、設備トラブルの原因になっていることがあります。
ブラインは、一度入れたら終わりではありません。
冷却水と同じように、定期的な点検と管理が必要です。

ブラインとは?
ブラインとは、冷凍機やチラーなどの冷水系統で使用される、熱を運ぶための液体です。
もともとは「濃い塩水」を意味する言葉ですが、現在では冷却・冷凍設備で使用される不凍液や熱媒体のことを指す場合が多くあります。
水だけを使用すると、低温環境では凍結してしまいます。そこで、凍結しにくい性質を持つ液体を循環させ、設備や製品を冷やすために使用されるのがブラインです。
ブラインには、塩化カルシウム系、エチレングリコール系、プロピレングリコール系などがあります。
食品工場では、安全性の配慮から、プロプレングリコール系ブラインが使用されることも多くあります。
ただし、ブラインは一度入れたらずっと使えるものではありません。
使用しているうちに濃度が薄くなったり、有効成分が劣化したり、pHが低下したりします。
その状態を放置すると、凍結異常、腐食、ストレーナー詰まり、カビやスライムの発生につながることがあります。
つまりブラインは、単なる不凍液ではなく、冷水系統の安定稼働を支える重要な管理対象です。

冷水系統のトラブルは、原因調査が大切です
冷水系統でトラブルが起きると、まずチラー本体やポンプ、配管の不具合を疑うことが多いと思います。
もちろん、機械的な故障が原因の場合もあります。
しかし実際には、ブラインの状態が悪化していることで、トラブルが発生しているケースもあります。
たとえば、
- ブライン濃度が低下して凍結しやすくなっている
- pHが低下して配管や熱交換器が腐食している
- 汚れやスライムが発生してストレーナーが詰まっている
- 流量不足によりチラーが凍結異常を起こしている
- 腐食生成物(溶出した鉄・銅・亜鉛など)が系内を循環している
このような状態では、ストレーナーを清掃しても、またすぐに詰まってしまいます。
一時的な対応では、根本的な解決にはなりません。
大切なのは、冷水系統全体を確認し、トラブルの原因がどこにあるのかを調査することです。
ブライン濃度の低下に注意
ブラインは、決められた濃度で使用することで、凍結を防ぐ役割を果たします。
しかし、使用しているうちに、膨張タンクからの水分混入、ポンプシール部からのリーク、補給水の混入などによって、ブライン濃度が少しずつ低下することがあります。
ブライン濃度が低下すると、凍結点が上がり、低温運転時に凍結しやすくなります。
その結果、
- チラーの凍結異常
- 冷却能力の低下
- 熱交換不良
- 冷水流量の低下
- 設備停止
につながることがあります。
「以前は問題なかったのに、最近チラーが止まりやすい」
このような場合は、まずブライン濃度の確認が必要です。
ブライン劣化は「pH低下」から始まることがあります
プロピレングリコール系ブラインは、使用しているうちに少しずつ劣化していきます。
劣化が進むと、pHが低下し、冷水配管や熱交換器を腐食させる原因になることがあります。
この段階では、見た目に大きな変化がないこともあります。
透明に見えていても、防食機能が低下している場合があります。
pHが下がった状態で使用を続けると、
- 配管内面の腐食
- 熱交換器の腐食
- 腐食生成物(溶出した鉄・銅・亜鉛など)によるストレーナー詰まり
- 漏水リスクの増加
につながる可能性があります。
ブラインの劣化は、見た目だけでは判断できません。

ストレーナーの詰まりは、ブライン劣化のサインかもしれません
冷水系統でストレーナー詰まりが頻発している場合、単なるゴミ詰まりではない可能性があります。
ブラインの劣化や配管腐食によって発生した汚れ、スライム、腐食生成物が、ストレーナーに集まっていることがあります。
この場合、ストレーナーを清掃しても、系内に汚れの原因が残っているため、また詰まりが発生します。
ストレーナー詰まりが続く場合は、
- ブライン濃度
- pH
- ブラインの外観
- 臭気
- 泡立ち
- 浮遊物
- 配管内の汚れ
- 腐食生成物(溶出した鉄・銅・亜鉛など)の有無
を確認することが重要です。
ストレーナー詰まりは、冷水系統からの警告です。
ブラインにカビやスライムが発生することもあります
ブラインは、濃度が適切に保たれている状態であれば、微生物が繁殖しにくい環境です。
これは、ブラインの成分そのものが強い殺菌力を持っているというよりも、濃度が高いため微生物が繁殖しにくいという考え方です。
しかし、使用しているうちに水分が混入したり、濃度が低下したりすると、カビや細菌が繁殖しやすくなることがあります。
その結果、
- ブラインに浮遊物が出る
- スライム状の汚れが発生する
- ストレーナーが詰まる
- 腐敗臭が出る
- 泡立ちが発生する
といったトラブルにつながります。
食品工場では、衛生面から見てもブラインの適切な管理は欠かせません。
※写真は、ブラインがタンク内で泡立っている状態です。

流量低下がチラーの凍結異常につながる
ストレーナー詰まりが進行すると、冷水流量は確実に低下していきます。
流量が不足した状態が続くと、チラー内部の蒸発器では十分な熱交換ができません。
その結果、冷水が必要以上に冷やされ、蒸発器の一部で氷結が起こりやすくなります。
そしてチラーは、自己保護のために凍結異常として停止します。
現場では、
「急にチラーが止まった」
「夏場なのに凍結エラーが出た」
「ストレーナーを掃除したら一時的に直った」
という形でトラブルが表面化します。
しかし、その原因がブライン劣化による流量低下だったとは、なかなか結びつきません。
だからこそ、チラー停止やストレーナー詰まりが起きた時は、機械だけでなくブラインの状態も確認する必要があります。
ブラインも定期点検が必要です
ブラインは、冷却水のように目に見えて汚れることが少ないため、管理が後回しになりがちです。
しかし、冷水系統を安定して運転するためには、ブラインも定期的な点検が必要です。
点検項目としては、
- ブライン濃度
- pH
- 外観
- 臭気
- 泡立ち
- 腐食生成物(溶出した鉄・銅・亜鉛など)の有無
- 浮遊物
- ストレーナーの汚れ
- 配管や熱交換器の腐食傾向
などがあります。
定期的に状態を確認することで、トラブルが大きくなる前に対策できます。
ブラインの劣化を早めに見つけることができれば、全量入替えではなく、部分補充や再生で対応できる場合もあります。
全量入替えには大きな費用がかかる
ブラインの劣化が進んでいる場合、全量入替えを検討することがあります。
しかし、ブラインの全量入替えには大きな費用がかかります。
主な費用としては、
- ブラインの原液代
- 希釈、濃度調整作業
- 既存ブラインの産廃処理費
- 系内洗浄
- 劣化生成物やスライムの除去
- 工事費
- 人件費
- 設備停止に伴う機会損失
などがあります。
これらが重なることで、現場にとって大きな負担になることがあります。
「劣化しているのは分かっている」
「でも、簡単には全量入替えできない」
このように悩まれている設備担当者の方も少なくありません。
全量入替えの前に、ブライン再生という選択肢があります
ブラインが劣化している場合でも、すぐに全量入替えが必要とは限りません。
状態によっては、今使用しているブラインすべて廃棄せず、ろ過・濃度調整・防食剤の補充などによって、再使用できる状態に近づけることが可能です。
これが、ブライン再生です。
ブライン再生では、まず現在のブライン状態を確認します。
確認する内容は、
- ブライン濃度
- pH
- 汚れ
- 臭気
- 泡立ち
- スライムの有無
- ストレーナー詰まりの有無
- 腐食生成物(溶出した鉄・銅・亜鉛など)の有無
などです。
そのうえで、必要に応じて、
- 系内ブラインのろ過
- 汚れ、スライム、腐食生成物の除去
- 不足しているブライン成分の補充
- 濃縮ブラインによる濃度調整
- 腐食防止剤(インヒビター)の補充
- 配管内の洗浄、フラッシング
などを行います。
全量入替えと比べて、既存ブラインを活かせる可能性があるため、産廃量や交換費用を抑えられる場合があります。
また、設備停止時間の短縮につながることもあります。
ブライン再生をおすすめしたいケース
次のような場合は、ブライン再生を検討できる可能性があります。
- ブラインの濃度が低下している
- pHが下がってきている
- ストレーナーに汚れが詰まりやすい
- ブラインに濁りや浮遊物がある
- 全量入替えの費用を抑えたい
- 産廃処理量を減らしたい
- 設備停止時間をできるだけ短くしたい
- まだ使えるブラインを無駄にしたくない
ブライン再生は、すべての現場で対応できるわけではありません。
劣化が大きく進行している場合や、腐食・汚れ・スライムの発生が著しい場合には、全量入替えをご提案することもあります。
ただ、状態を確認せずにいきなり全量入替えを判断するのではなく、まずは今のブラインがどの程度使える状態なのかを確認することが大切です。
ブライン劣化を放置すると、設備トラブルが大きくなる
劣化したブラインを使い続けることで、
- 冷水配管の腐食進行
- 熱交換器の寿命短縮
- 水漏れ、破損
- ストレーナーの詰まり
- チラーの凍結異常停止
- 突発停止による生産ロス
が重なります。
これは単なる保全費用の問題ではありません。
生産停止、品質トラブル、緊急対応、人員負担など、企業にとって大きな損失につながる可能性があります。
だからこそ、トラブルが起きてから対応するのではなく、普段からブラインの状態を確認することが重要です。
セールスエンジのブライントラブル対応
セールスエンジでは、冷却塔や冷却水設備の水質管理で培った経験をもとに、冷水系統のブライントラブルに対応しています。
対応内容は、次のようなものです。
- 冷水系統のトラブル原因調査
- ブライン濃度の確認
- pH測定
- 外観、臭気、泡立ちの確認
- ストレーナー詰まりの原因確認
- ブライン劣化の確認
- ブライン定期点検のご提案
- ブライン再生のご提案
- ブライン補充、部分入替えのご相談
- ブライン配管の洗浄、フラッシング
- 全量入替えが必要な場合のご相談
「チラーが止まる原因が分からない」
「ストレーナー詰まりを繰り返している」
「ブラインを長年点検していない」
「全量入替え以外の方法を知りたい」
このような段階からでもご相談いただけます。
まずはブラインの状態確認から
ブラインの劣化は、見た目だけでは判断できません。
冷えている間は問題なく見えても、内部では濃度低下、pH低下、腐食、汚れの発生が進んでいることがあります。
ブラインの状態を確認することで、
- そのまま使用できるか
- 濃度調整が必要なのか
- 再生できる状態なのか
- 全量入替えが必要なのか
- 配管洗浄が必要なのか
を判断しやすくなります。
冷水系統のトラブルやブライン管理でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
ブライン再生・状態確認のご相談はこちら
セールスエンジでは、冷水系統のブライントラブルについて、原因調査から定期点検、ブライン再生まで対応しています。
- チラーの凍結異常
- ストレーナー詰まり
- ブライン濃度低下
- pH低下
- ブラインの汚れ、臭気
- 配管や熱交換器の腐食
- 全量入替え前の状態確認
このようなお困りごとがあれば、まずはご相談ください。
全量入替えが必要かどうかを判断する前に、現在のブライン状態を確認し、現場に合った改善方法をご提案します。
冷水系統のトラブルでお困りの方は、セールスエンジまでお気軽にご相談ください。
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