冷却水管理装置で冷却塔(クーリングタワー)のトラブルから解放!
冷却水管理装置とは?
このページでは、冷却塔(クーリングタワー)のトラブルを防ぐための冷却水管理装置について詳しく解説しています。
冷却水管理装置は、冷却塔の水質管理を自動で行う先進的な装置であり、スケール障害、藻の繁殖、腐食、レジオネラ属菌などのトラブルを効果的に防止します。主な機能として、自動ブロー機能や薬注ポンプが挙げられます。これらの装置の導入により、トラブルの未然防止や水質管理が向上し、冷却塔の効率向上や運転コストの削減が期待できます。また、自動ブロー装置は、水の導電率を監視し、水を入れ替えることで冷却水の品質を安定させます。さらに、薬注装置によって薬注ポンプを効果的に制御する方法や、冷却水の導電率が高まることの影響、冷却水処理剤の効果についても説明しています。
冷却水管理装置の主な機能
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自動ブロー機能: 電気伝導率をモニターし、設定値に到達すると水を自動で入れ替え、不純物を排除します。
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薬注ポンプ: 冷却水処理薬剤を自動的かつ定量的に注入し、水質を安定させます。
冷却水管理装置のメリット
- トラブルの未然防止と効果的な水質管理
- 冷却塔の効率向上と運転コストの削減
自動ブロー装置の仕組み
水の導電率を監視し、設定した上限値に達すると、電動バルブが開き新しい水を供給します。これにより、冷却水の品質を安定させます。
各メーカーの自動ブロー装置(冷却水管理装置)
- アクアス製: 冷却水管理装置「マイガード」
以下の写真は、ICB-450形です。
- 栗田工業製: クリオート水処理管理装置
- イワキ製: 電導度管理装置
- アズビル製: 冷却水ブロー調整器(ミズコン・プラス R7010W形)です。
薬注装置の効果的な制御方法
薬注ポンプによって薬剤の定量注入により、冷却水中のスケール析出や藻やバクテリアを効果的に抑制。タイマー薬注方式や流量比例制御方式を用い、冷却水中の薬剤濃度を常に一定に保ちます。
薬注ポンプの制御方法について
薬注ポンプの注入方法には、タイマー注入方式と流量比例注入式の2パターンがあります。
タイマー注入式
時間を設定し、決まった時間に薬剤が入るようにします。例えば、1時間ごとに1分間だけ薬注ポンプが動作するように設定し注入を行います。そのため、薬剤が入ったときは濃度が高くなり、水の入れ替わりなどで徐々に濃度が低下していきます。また、夏と冬では、水の蒸発量が違いますので、季節によってタイマーの設定変更が必要です。
流量比例注入式
補給水の量を、パルス発信式流量計で計測し、パルス信号で薬注ポンプを作動させる注入方法です。水が入った分だけしか、薬剤が注入されませんので、薬品のムダがおさえられます。冷却水中での薬剤濃度も一定を保たれます。流量比例制御方式はタイマーに比べて無駄な薬剤の使用を減少させ、コスト削減に寄与します。規模の大きな冷却塔を使用しているユーザーにとってはおすすめの方法です。
パルス発信式流量計とは
パルス発信式流量計は、補給される水の量を計測してパルス信号を薬注ポンプへと発信します。補給水の量にあわせて、薬注ポンプが作動するため、薬剤注入のバラつきがなく、冷却水中での薬剤濃度が常に一定となります。
薬剤タンクとは
水処理薬品を保管しておくタンクです。
薬剤のタンクは、小さすぎると頻繁に薬剤の補充が必要となり、大きすぎると過剰設備になります。そのため、月間の薬剤使用量を計算し、必要量がストックできるタンク容量を選定します。
電動ブローバルブとは
電動バルブは、ブローを自動で行うために使用します。自動ブロー装置からの信号で、開閉を行います。バルブの機種は、電動開閉式のボールバルブです。弊社では、KITZのEA100/200-TE形を使用します。電磁弁を使用される事もありますが、電磁弁は弁を閉じるときに水の勢いでウォーターハンマー現象が起こりますので、配管が破損することがありますので注意が必要です。
ブロー弁の取付位置は、ボールタップの手前で配管を分岐させ取付けます。
ブロー弁の配管要領については、以下の動画で解説しています。
冷却水処理剤の効果
冷却水処理剤は、腐食、スケール、スライム、藻の繁殖を抑制し、特にレジオネラ属菌に対する殺菌効果が期待できます。(水処理薬剤について詳しくは、こちらをご覧ください)
冷却水管理装置のテスト機貸出し
水処理薬品の効果を実感していただくために、セールスエンジでは冷却水管理装置の無料テスト機の貸出しサービスを行っています。現場の冷却塔にテスト機を設置し、定期的な水質分析を行うことで、水処理薬品による水質改善の効果を数値でご確認いただけます。お気軽にお問い合わせください。(詳しくはこちらをご覧ください)
まとめ
冷却水管理装置は冷却塔のトラブルを防ぐための先進的な装置で、自動ブロー機能や薬注ポンプなどを備えています。これにより、スケール障害や藻の繁殖、腐食、レジオネラ属菌などのトラブルを効果的に防止し、冷却塔の効率向上と運転コストの削減が期待されます。