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「バイナリー発電の発電量が少ない」凝縮器の冷却効率改善で発電量がアップ

バイナリー発電は温泉のお湯を利用して発電する方法で、蒸発器の循環温水や凝縮器(復水器)の冷却水など、そこで使用される水質によってトラブルが発生しやすい場合があります。特に、温泉水にはミネラル成分と呼ばれる不純物が多く含まれており、これが設備の熱交換器部分にスケールとして付着すると発電量を減少させる原因となります。そのため、水質に合わせた薬品の選定や水質管理などを盛り込んだ、コストの計画が必要で、設備のイニシャルコストや水道費用、水処理費用、設備補修費などトータルコストを考慮しながら運営することが重要です。

地下水を冷却水に使用する際の注意点

凝縮器や冷却塔(クーリングタワー)で使用する冷却水に、井戸水や地下水を使用される場合、温泉が湧きでる地域では、地下水も温泉水と同じようにカルシウムやマグネシウム、シリカなど多くのミネラル成分を含んでいることが多いため、スケール(湯の華)障害が発生します。そのため、水処理薬剤の添加や水質管理を怠ると、バイナリー発電の媒体が冷却不足によって発電効率が低下し、売電収入の減少へとつながります。

そのため、温泉地域の井戸水や地下水は、冷却塔(クーリングタワー)への補給水として適した水質なのかを事前に調査することをお勧めいたします。

冷却水として適さない水質の対策

井戸水や地下水を調査して、冷却塔(クーリングタワー)の補給水に適さない水質の場合は、水道水(市水)を利用する方法があります。水道コストはかかりますが、結果的に水処理にかかるコストが下がるため、トータルで見るとコスト削減につながる場合があります。また、井戸水と水道水を混ぜて使用することができれば、コスト軽減につながります。ただし、井戸水や水道水の水質にもよりますので、事前に水質調査をして使用できるかの判断をする必要があります。

発電量が低下する原因

バイナリー発電では、沸点の低い媒体を加熱・蒸発させてその蒸気でタービンを回します。媒体には、ペンタンやアンモニア、代替フロンなどがあります。媒体を気体から液体へと凝縮させるために、冷却塔(クーリングタワー)を用い凝縮器(熱交換器)を介して媒体を冷やしています。

蒸気でタービンを回した後に冷却して媒体を液体へと戻すことで、蒸気の勢いを促進しています。

そのため、冷却側の凝縮器にカルシウムやシリカなどスケール(湯の華)が付着すると熱交換率が下がり、媒体が液体へと戻らなくなり、結果、発電効率が低下します。

発電量をアップさせる方法

発電量をアップさせるには、媒体の冷却効率を上げ蒸気タービンの回転を上げる必要があります。

媒体の冷却効率を上げるには、冷却水で起きるスケール(湯の華)障害を防ぐことが重要です。凝縮器にスケールが付着すると熱伝達率が低下し、媒体が冷やせなくなります。スケール障害を防ぐには、カルシウムやシリカなどの成分を析出させない水処理薬剤の添加と薬剤濃度や水の状態を適切に保つ水質管理が効果的です。

冷却水の水処理を適切におこなえば、導入時に得れていた発電量を保つことができます。

冷却塔(クーリングタワー)の水質管理について、詳しくはこちらをご覧ください。

よくあるご質問

バイナリー発電とは何か?

バイナリー発電は、地熱や温泉のお湯を利用して発電する方法です。これには温泉のお湯を使用し、アンモニアと水の溶液を通じてタービンを回すプロセスが含まれます。バイナリー発電は、火力発電や原子力発電などの大規模な発電方法の小規模版として用いられ、水処理が非常に重要な役割を果たします。

バイナリー発電での主なトラブルは何か?

バイナリー発電での主なトラブルは、温泉の中に含まれる成分不純物による熱交換器のスケール(湯の華)障害です。この障害が発生すると、発電量が減少する可能性があります。

温泉のお湯を利用するバイナリー発電における水の管理はどのように重要か?

温泉のお湯を利用するバイナリー発電において、水の管理は非常に重要です。水の適切な管理が行われないと、スケール障害等が起こる可能性が高まり、発電量が見込めないトラブルが発生します。そのため、水質管理とコスト効率の確保が必要です。

バイナリー発電における水処理の改善にはどのような方法があるか?

バイナリー発電における水処理の改善には、適切な薬剤を使用してスケールの問題を解決したり、水の質に合った薬品の添加、濃縮度の調整が含まれます。また、トータル的なコストを考慮しながら計画を立てることも重要です。

動画について

YouTubeでは、バイナリー発電における水処理の重要性について解説しています。ご視聴ください。

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