冷却水管理の極意!設備トラブルを未然に防ぐポイントとは?
冷却水処理の重要性について
こんにちは、冷却塔トラブル改善プロ、株式会社セールスエンジの杉山です。今回は、設備機器の安定稼働に欠かせない「冷却水処理」についてお話しします。冷却水の管理がいかに大切かを学びながら、設備のトラブルを未然に防ぐためのポイントを押さえていきましょう。
このYouTube動画では、冷却水処理の重要性について詳しくご説明しています。ぜひご視聴ください。
冷却水と水処理の役割
まず、冷却水と水処理の役割についてご説明します。設備が安定して稼働し続けるためには、適切な水管理が不可欠です。冷却水は設備を冷やすために使われ、循環利用されていますが、その水が汚染されてしまうと様々な問題が発生します。
水に含まれる成分と濃縮の影響
水にはカルシウム、マグネシウム、シリカ、塩化物などの成分が含まれており、これらがスケールや腐食の原因となります。冷却水が蒸発する際、これらの不純物が濃縮されることで、スケール(固着物)や腐食が進行しやすくなります。
冷却水の3大障害
冷却水には以下の3つの大きな障害が存在します:
1.スケール障害
- カルシウムなどが固着し、熱交換効率が低下します。
. - 冷却塔の目詰まりや配管の詰まりを引き起こす原因になります。
2. 腐食障害
- 金属部分が錆びてしまい、設備トラブルや修理コストが増大します。
3. スライム障害
- 細菌や藻が繁殖し、熱伝導が悪化します。
. - 急な設備停止の原因となることもあります。
トラブル対策
これらのトラブルを防ぐためには、以下の対策が有効です。
1.連続ブロー
- 給水バルブを開けて水を流し続け、濃縮を抑える方法です。
. - ただし、腐食やスライムには効果がなく、水資源の無駄遣いとなる可能性もあります。
2.薬剤による管理
- スケール防止剤、防食剤、スライム抑制剤を適切に添加し、管理する方法です。
. - 薬剤の選定と管理が重要です。
3.定期的な清掃
- ゴミや塵の蓄積を防ぎ、配管やストレーナーの詰まりを防ぐための定期的な清掃が必要です。
まとめ
冷却水の適切な管理は、設備の長寿命化や安定稼働に直結しています。スケール、腐食、スライムといった障害を防ぐために、連続ブローや薬剤管理、定期的な清掃などの対策を取り入れましょう。これにより、設備のトラブルを未然に防ぎ、効率的な運用が可能となります。
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